アメリカでアナログレコードの売り上げがCDの売り上げを上回る? 1986年以来の”快挙”デジタルシフトとは逆行の現象。
現代の音楽の聴き方として、最も主流なものはなんといってもサブスクリプションサービスであろう。
Apple Music、Spotify、Amazon Musicなど数々のサブスクリプションサービスが乱立する今の世の中にあって、音楽を聞くという行為は、これまでの歴史上最も多くの人にとって身近なものとなった。
月額制で500円から1000円程を支払えば、全世界の無数の音楽にリーチすることができる。これほど画期的なサービスは今までの世の中には当然なかった、究極のデジタルシフトが今世界で起こっていると捉えて良いだろう。
しかし、そんなデジタルシフトに逆行するような現象が、2020年のアメリカで起きている。
それは、アナログレコードの売り上げが CDの売り上げを上回っという現象である。昨今主流のサブスクリプションサービスが登場する前、フィジカル音源としてはCDが最新のものとなっていた。
そして、そのCDよりさらに前には、アナログレコードという存在があった。
この現象が起きたのは、実に1986年以来のことの様で、世界からも注目が集まっている。一体なぜ、このようなことが起きたのだろうか?
◆ 一体なぜ?アナログレコードの人気上昇という逆行的現象、本格的な音楽を求める人の数が増加・・?
1986年以来の”快挙”とも言える、アナログレコードの売り上げがCDの売り上げを抜いたという事実。
もともとアメリカでは、CDからデジタルに移行するという潮流は早く生まれ、iTunesを利用したダウンロードサービスは早くから定着していた。そして、そのCD以前のアナログレコードという存在を、今になって求める人が増えたというのは、実に不思議なことである。
新型コロナウイルスの影響によって、家で過ごす時間が増えた人は全世界で増えていた。あまり根拠のない推測にはなってしまうが、家庭での時間が増えたことによって、家庭内での上質な時間を求める人が増えた結果、音質の良いアナログレコードを求める人が増えたという可能性はある。
また、アナログレコードはインテリアとしての要素も強く、1つのグッズとして買い求める人も多い。
それにしても、これは思いがけない音楽ビジネスの動きとも言える。今後この現象は続いていくのかだろうか、または、偶然コロナ禍にあった為に起きた現象なのだろうか。
この事象の本当の要因が分かるのは、もう少し先の話になるかも知れない。
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メディア運営:Evening Music Records株式会社
一体どうなる?CDやレコードなど、これからのフィジカル音源のあり方。音楽は形をもたないものとなるのか…
今の時代は、完全にサブスクリプションサービスの普及が進んでいる。
音楽におけるサブスクリプションサービス(略称:サブスク)は Apple MusicやSpotifyなどに代表される、月額定額制で音楽が聴き放題というサービスである。これまでよりはるかに安価で、あらゆる音楽が聴き放題になったのだ。画期的な時代の到来である、全世界の人にとって音楽は圧倒的に身近な存在となった。
サブスクの到来以降、音楽は実質全てデバイスの中に収容されているようなものなので、CDやレコードなどのフィジカル音源を所有する必要性がない。これはまさに新たな時代の到来を意味するだろう。わざわざ高い価格でCDを買っても、利用しているサブスクリプションサービスで同じ音楽が聴けてしまうのなら、もはやCDを所有している意味などない。そういった結論にも至る。
特に日本においては、未だサブスクリプションサービスに自らの音源を公開しないアーティストも多くいる。だがこれからの流れを考えて、サブスクリプションサービスはメインのものとなるだろう。今よりもっと多くの人が、サブスクリプションサービスで音楽を聴くようになることが予測される。そうなると、これからCDなどのフィジカル音源は無くなってしまうのだろうか?
次世代にとって、CDはもはや時代の産物、過去のものとなるのか、それともこれからもマーケットに存在し続けるのか...
◆ 近年で再びレコードのブーム到来?フィジカル音源にこだわる層も...
近年で、再びレコード音源の人気は高まっているように思える。
もちろん、メインストリームでみなさんが利用しているものとは言い難いが、少なくともレコードを利用し続ける人はまだまだいる。
まずレコードの魅力として、形としての存在があるからこそ、コレクションとしての意義を持つ点がある。レコード盤のサイズは大きく、それに伴ってパッケージの写真も大きく印刷されるために、インテリアの要素を持つ。例えばレコードを音源として利用しなくても、それを部屋に飾っているだけでオシャレさが増し、別の面での役割を果たすことができる。
また何と言っても、音源の精巧さであろう。今のサブスクリプションサービスももちろん音源の精巧さは高まっており、かなり良い音で聴けるようになっている。だがレコードの持つ良さは、レコード音源を聴くことでしか再現できないものがある。レコードならではの、味わい深さ、濃厚さというものがある。そういった、本来の音楽を深く楽しみたい人にとっては、やはりフィジカル音源は重要なものとなるだろう。
CDにしても同じで、上質なサウンドデバイスを通して聴けば、それはやはり上質な音空間を楽しむことができる。勝ち負けとかではなく、フィジカル音源はフィジカル音源ならではの魅力があって、それが他のものに取って代わることはない。それを必要とする人がいる限り、なくなることはないだろう。
実際に、HMVやタワーレコードなどといった専門店の存在があり、熱狂的なファンも多く存在する。まだまだフィジカル音源は衰退などしていない。それどころか、進化の余地だってあるのだ。
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メディア運営:Evening Music Records株式会社
今やCDは時代遅れ!?サブスクリプションサービスの完全普及。斜陽産業とも言われる音楽業界のこれからとは?
Apple Music、Spotify。
これら、いわゆるサブスクリプションサービスの世界的普及によって、音楽は月額制で聴くものというスタンダードが定着する昨今である。
これが数年前までは、特に日本では、音楽はCDで聴くというのがスタンダードであった。タワーレコードやHMVなどのショップに行って、CDを買う。及びはTSUTAYAに行ってCDをレンタルするというのが当たり前で、なんら不思議なことではなかったのだ。
今ではどうだろうか、”わざわざ”CDを買うという行為は逆に珍しいものとなっている。それはそうであろう。サブスクリプションサービスで月額500円ほどであらゆる音楽が聴き放題なのに対し、数曲入って1,000円以上するCDを買うのは、もはや馬鹿馬鹿しいとも思えるかもしれない。
今はまだ日本ではかろうじて本が売れているが、今から10年後や20年後にはもう、全くCDとは過去のものとなっている可能性がある。
この流れは、音楽業界にとってはダメージである。何しろ、今までCDの売り上げで稼げていたお金が、サブスクリプションサービスの普及によって稼げなくなってしまったのだ。これはつまり、CDという市場も縮小していることを意味する。
CDが主流だった時代、レコード会社はその市場において欠かせない存在となっていた。しかし今や、徐々にCDは必要とされなくなってきたことから、レコード会社の存在意義というものも問われている。
そして何しろ、今の音楽ビジネスに参入しているのは、音楽業界の会社だけではないのだ。どういうことか?
例えば、サブスクリプションサービスにおいて、Apple Musicを展開するApple社はご存知の通り、音楽の会社ではない。日本ではLINE MUSICなども普及しているが、LINEもコミュニケーションツールで代表的な会社であるが、音楽の会社ではない。
まさに今、世界の音楽ビジネスマーケットはカオスな状況になっているのだ。今までの音楽業界内だけで成り立っていた構造は一変し、今までにはなかったライバルまでもが出現している。
この状況の中で、今後は一体どうなってしまうのだろうか?
▼ これまでの音楽業界のノウハウ、実績はやはり大きい?新参者にマーケットの主役は譲らせない。
確かに、音楽の聴き方の世界的変化の影響もあって、それに関連した音楽のマーケットは変化している。
音楽ビジネス経験のない企業の参戦など、今までには想定できなかったライバルの出現も実現している。まさに、入り乱れ状態である。
だが、音楽エンタメ領域の中で、イベント企画・制作、宣伝・広報という分野は、さすがに新参企業にはそのノウハウがない。
対して、日本で言えばロッキング・オン、クリエイティブマン、ソニーミュージック、エイベックスに代表される企業は、そういった事業に関するノウハウと実績は豊富である。
それは、とても新参企業には真似できるものではない。
実際に、ライブエンタメの市場というものは今、拡大しているのである。(下図参照)
世界的に、多くの音楽にアプローチしやすくなったことから、多くのリスナーは実体験への価値を見出しているのである。 まさにこれからの、"コト消費”の時代において、ライブ市場は今後もっと増大していくとも考えられる。
先日のサザンオールスターズの横浜アリーナ・無観客配信ライブの成功のように、新しい形のマーケットも見出されつつある。例えば実際に、お客さんを入れたライブ会場の中で、配信用のカメラを一席に設けることで、会場のキャパ以上の動員を実質的に見込めるわけである。
中には、ライブは好きでも、理想は家でゆっくり見たいという人や、子育てなど家庭の事情で会場に足を運ぶことができないという人もいるであろう。そういった今までもあったニーズに、やっと応えることができるようになったのである。
これは紛れもなく、音楽業界にとっても光が差し込んだとも言える状況である。
このように、全体としてみれば音楽産業はまだまだ衰退しきってなどいない。むしろ今の転換期を経て、もっと拡大していく可能性だってある。
そして何より、音楽産業には熱狂的な顧客、つまりリスナーがいる。そういった存在がある限り、全く音楽産業が廃れ切るということはないであろう。
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運営:Evening Music Records株式会社
CDからサブスクリプションへ、日本の音楽は変化の時か。
◆ CDからサブスクリプションへ、日本の音楽は変化の時か。
Apple Music、Spotify。
これらはいわゆるサブスクリプションという、月額制で音楽が聴き放題という新しい現代の音楽の聴き方のスタンダードとなりつつある概念である。これは実に画期的なことではないだろうか。
通常、CDでアルバムとなろうものならば一枚あたり3000円は基本的にかかるものが、今や1000円前後で音楽が聴き放題という時代が訪れているのだ。
このサブスプリクションがスタンダードとなることによるメリットは数多くあるが、私自身が思う一番大きなメリットというものがある。それは新しい音楽に出会いやすくなったことである。まずリスナーにとって、これまではお金を出してまで聴くのは億劫であったアーティストの楽曲をスクリーンを少しタッチするだけで聴ける。これは大きなメリットであろう。アーティスト側にとっても、これまでより多くの人に自分たちの楽曲を聴いてもらいやすくなったのだ。サブスクリプションの定着による恩恵は相当なものがある。
◆ いつの日か、日本からCDは無くなるのか?
日本は世界各国の音楽市場の中で見ても、特にCDがよく売れる国である。
そして、日本と似た市場の構造を持っているとされているのがドイツである。日本同様、CDがよく売れる国であったドイツだが、ついにCDの売り上げよりサブスクリプションでの売り上げが上回ったというのだ。それは2017年の話である。
今や2020年。MDやレコードを知らない世代が誕生してきている今、いつしかCDを知らない世代というのものやって来るのだろうか。
想像すると末恐ろしいものがある。サブスクリプションは時代が生んだ産物であることは間違いない。しかし、それは音楽の売り上げを独占するものとなるのか、それともCDなど、いわゆるフィジカルと言われる存在が需要を帯び続けるのであろうか。日本の音楽市場のみならず、世界の音楽市場においても注目したいトピックである。
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運営: Evening Music Records株式会社