名古屋拠点の4人組バンド The Moon – 日常が紡ぐ音楽の物語
筆者がストリーミングで耳にした瞬間、心を掴まれたバンド、The Moon。
愛知県の名古屋を拠点に活動する4人組バンドで、ジャズやR&Bの要素を感じさせる 1st シングル「徒花」をリリースすると同時にバンドを結成し、本格的な活動を開始したようだ。
儚さを感じさせる歌声と、温かみのある音色やメロディが織りなす音楽、そして日常の一部を切り取ったかのような歌詞が印象的で、聴く人の心にそっと寄り添う楽曲となっている。
そんな彼らが、12月15日には初のEP「atodashi」をリリースし、新たな音楽表現の一歩を踏み出した。
今回のインタビューでは、メンバーの琴梨(Vo)さん、宮田(Ba)さん、真央(Key)さん、めい(Dr)さんのうち、宮田(Ba)さん、真央(Key)さん、めい(Dr)さんの3名に、バンド結成の背景や、これまでリリースした楽曲に込めた想い、そして今後の展望についてお話を伺うことができた。
結成のきっかけは、King Gnu のMV
まずは、バンド結成の経緯やメンバーとの出会いについて伺った。 __バンドを結成しようと思ったきっかけは何でしたか。 宮田(Ba):僕と真央(Key)が高校時代からの同級生で、卒業する前から「何かやりたいね」と話していた中で、結局サラリーマンに1回なったんですけど。ある時友達がカラオケで、King GnuさんのVinylを歌っていた時にMVが同時に流れていて、それを見た時に僕に電気が走りまして(笑)。こういうのをしたいと思って。それでKing Gnuさんを追いかけつつ、他のアーティストさん含め、アーティストの人たちがフェスなどのステージに立って見ている景色を見てみたいなと思って。それで真央と2人で、バンドを組むことになりました。 __楽器の経験はそれまであったのですか。 宮田(Ba):全くやったことがなくて。20歳の頃に楽器を始めると同時にバンドを組みました。 __めいさんの、メンバーとの出会いのきっかけは何でしたか。 めい(Dr):ボーカルの琴梨さんとたまたま同じ美容院に通っていて、席が隣になって。その時に、たまたま会話の中で私がドラムをしていることを聞いていてくれたみたいで。琴梨さんから、「今、バンドにドラムがいないから入ってくれませんか」と誘われたのがきっかけでした。私が元々 The Moon のファンで楽曲を聴いていたので、ぜひ参加したいと思って。 __バンド名の「The Moon」、由来を教えてください。 宮田(Ba):由来は、バンド名をどうするかっていう話になっていた時に全然決まらなくて。コンビニで話していて、空を見たら月が綺麗だったっていう(笑)。 バンド名の由来は、日常から切り取ったようなもので、「月」という要素が彼らの楽曲の雰囲気にもぴったりと合っているように感じた。 では、彼らは普段どのような活動をしているのだろうか。SNSでは、レコーディングやスタジオ練習の様子が見受けられたが、実際のところはどうなのか。さらに掘り下げて聞いてみた。 __活動状況としては、楽曲制作やライブは頻繁に行っているのですか。 宮田(Ba):ライブは正直まだ1回しかしたことがなくて、今年の5月に1度だけ行いました。というのも、自分たちの持ち曲がなくて。5月に1回行ったライブは少しなのですが、コピーを交えてのライブをしました。それで今3曲リリースしているのですが、それからは自分たちの曲を増やすために、12月15日リリースのEPに向けてレコーディングと制作を繰り返していました。 レコーディングは、12月15日にリリースの4曲入りEPの制作に向けたものだったようだ。 The Moonの楽曲はどのように作られているのだろうか。 __楽曲制作はどのように行っているのですか。 真央(Key):僕の家にパソコンやインターフェイスとか機材が色々置いてあって、そこでDAW上でできるようになっていて。楽曲は僕と宮田が作ることが多いので、2人で僕の家に集まって、話し合って作っていくことが多いですかね。 __作詞作曲を二人で行っているのですか。 真央(Key):作曲は僕が少しできて、作詞は全て宮田が担当しています。 1人で完全に作るというより、2人で話し合って作っていくので、作り始めに大体最初どういう曲を作るかっていうイメージを2人で固めてから作ることが多いですかね。3つの楽曲に込められた想い
EP作品について伺う前に、まずは現在リリースされている3曲の楽曲について知っていただきたい。 楽曲についてお話を伺う中で、それぞれの楽曲にテーマが意識されていることが印象的だった。 まず、2023年9月にリリースされた1st シングルの「徒花」。 この楽曲は『失恋』をテーマにしているそうだ。 ジャズっぽさを感じさせる独特のリズム感がイントロから引き込んでくれ、琴梨さんのボーカルと切ない曲調が見事に合わさった楽曲だ。 曲名の「徒花」は、『咲いても実を結ばない花』を意味し、外見は華やかでも実質を伴わないもののたとえにも使われる言葉だ。 歌詞は宮田さんの実体験をもとに書かれているようで、実を結ぶことができないもどかしい恋愛心情が表現されている。 __「徒花」という楽曲について、『失恋』をテーマにしたきっかけは何でしたか。 宮田(Ba):僕の失恋です。振られたじゃないですけど、色々あってダメだった女の子に届けばいいなっていう想いで作りました。 __制作にあたって、工夫した部分はありますか。 真央(Key):最初(宮田さんが)コード進行を出してくれて、僕がとりあえずコードだけでピアノのバッキング入れて「いいじゃん」ってなって進んだんですけど、あとはもうなんかセンスでやったよね。 宮田(Ba):センスでやりました(笑)。 真央(Key):センスで結構進めちゃって。 宮田(Ba):真央と僕の好きな音楽が結構似ていて。2人の好きな感じをふんだんに詰め込んだ曲になりました。 __どういったアーティストさんのイメージを持っていたのですか。 真央(Key):僕、The Cardingsさんの『Carnival』っていう曲が好きで、その曲のイントロがオルガンから始まっていて。すごくいいなと思って、オルガンで始まるイントロのアイデアはそこから持ってきましたね。ドラムは最初結構センスで作りましたけど、よく聴いたら僕らJamiroquaiさんが好きなんですが、『Virtual Insanity』っていう曲と似ているね、という話にはなりましたね。 次に、2024年4月にリリースされた 2nd シングル「MUT」。 ラップが印象的で、1stシングルの「徒花」とは異なり、ヒップホップ要素が取り入れられ、楽曲の雰囲気がガラッと変わっている。 曲名の「MUT」は、ドイツ語で『勇気』という意味があるそうだ。 そのテーマでもある通り、踏み出せずにいる人たちに向けて語りかけ、自分の目指す未来へ進んでいけるよう『勇気』を届けるメッセージが込められた楽曲となっている。 __「MUT」という楽曲について、『勇気』という意味を込めた楽曲にした理由は何でしたか。 真央(Key):2ndのシングル「MUT」は、リリースした時期が4月の後半で。 4月は新しい環境で頑張る人が多い時期でもあるので、そういった人たちに向けての『勇気』をイメージしました。 __ラップも印象的で「徒花」に比べて雰囲気も一気に変わったと思いますが、何か意図があったのですか。 宮田(Ba):1番初めに出したのが結構暗い曲なので、次は明るい楽曲をやってみようかっていう。僕が趣味でラップをやってるので、自分のラップを入れようという風に考えました。 宮田さんが趣味でやっているというラップが取り入れられたこの楽曲では、リリックにも寄り添ったメッセージが込められている。ぜひ注目してほしい。 続いて、2024年7月にリリースされた「Soleil」。 この楽曲は『結婚』をテーマに作られた楽曲のようだ。 結婚を誓い合う心情や、人生の新たなスタートを描いた歌詞にも印象を受ける。 __「Soleil」という楽曲について、『結婚』 という意味を込めた楽曲にした理由は何でしたか。 宮田(Ba):3曲目の「Soleil」は、ちょうど友達が結婚式だった時で。その友達は高校からの友達でよく知っていたので、高校から今までの経路をたどっての歌詞になっています。 __イントロの部分でもイメージを感じましたが、『結婚』のテーマを表現するために意識したことはありますか。 真央(Key):「Soleil」は『太陽』っていう意味なんですけど、「ひまわり」っていう捉え方もできるらしくて。結婚した友人の奥さんが向日葵が好きらしく、そこからこの曲名をつけました。 楽曲で表現した部分は、本当は『太陽』という意味なので、最初は、少し焚き火の音みたいな要素を入れて、火を表しました。ここでストリングスも使ったことで、華やかに、少しクラシックっぽさも表していこうかなと考えた感じですかね。盛大に祝いたいなと思って工夫したところです。 このように友人の結婚を祝う気持ちや、その特別な瞬間への思いが楽曲の細部にも表現されている。 聴く人に幸せが伝わるような、温かさの込められた楽曲となっている。EP「atodashi」を通してバンドの色を
既にリリースされている3つの楽曲についてお伺いしたが、12月15日にリリースのEPについてもお話を伺った。 4曲を含めたEP「atodashi」をリリースするようだが、これまでの楽曲とは少し異なるアプローチを取り入れているようだ。 真央(Key):これまでの楽曲では、音色をたくさん重ねるという方向性で編曲とかをしていたんですけど。 宮田が、少ない楽器や音数での「満足感のある曲」を追求しているようで。それを聞いて、最近は少ない音数の中でその1曲で満足感が出るというのを目指して制作していますね。音数が少ない分どう展開していくかを考えることが最近多いかなって思います。 __EPについて、何かテーマはあるのですか。 宮田(Ba):EPの名前が「atodashi」っていう名前になっているんですけど。日常にある恋愛だったり、会話の中での「話し手の後者に回る」といったようなものが、一応テーマになっています。 真央(Key):「笑談」っていう曲があって、その曲は特定の友人とか、周りであったことを歌詞に込めて作っていますね。でもそんなにがっつりとしたテーマはないかな。 __制作において今までの3つの楽曲とは違う、新たな試みはありましたか。 真央(Key):今のところ、3曲ともジャンルが別々っていうか。1曲目はジャズやR&B、2曲目はラップでヒップホップ要素を取り入れて、3曲目がクラシックっぽさをイメージしたんですけど。 でもこれから、自分たちのバンドの色を定めていきたいっていうところもあって、EPで少し固めるようにはした感じですかね。 僕らはいつも通り作ったつもりなんですけど、聴き手からしたらまた新しいものになったのかなと思います。音数が少なくなって、また少し違う感じに聴こえるんじゃないかなと思います。目標は「森、道、市場」
EPのリリースを機に、今後のライブ活動にも期待を抱いているが、過去に一度行ったライブについても、今後の展望を交え、お話を伺った。 __初めて行ったライブはカバーも交えたんですよね。どんな曲をカバーしたのですか。 宮田(Ba):2曲カバーはしたんですけど、うちのボーカルの声に合いそうだと考えてshowmoreさんの「circus」、あとは僕と真央がやりたかったSuchmosさんの「GIRL」という曲をカバーしました。 __どういうお気持ちでしたか。 宮田(Ba):あんまり成功した感はなかったですね(笑)。 真央(Key):「徒花」がオルガンとかを使用して、音色も少し多く取り入れていて。それもあって初のライブで、同期を使って演奏したんですけど。同期をセッティングするっていう部分で、最初手こずったかなって感じですかね。最初やばって思ったけどね(笑)。これからライブをしていって、そういうとこも慣れていって、いろんなところでライブをしていきたいって思いますね。 __その時はどういう規模感の場所で行ったのですか。 宮田(Ba):喫茶店だったんですよね。マニュアル喫茶店で。ほぼ自主企画みたいな感じで、先輩のバンドとか呼んで、ラッパーとかも呼んでみたいな。DJもして。 __楽しそうですね。 宮田(Ba):楽しかったですけどね、あんまり満足できなくて(笑)。 __EPを出すというきっかけで、今後のライブの展望はありますか。 宮田(Ba):無難にライブハウスでやったことがないので、今までで。誰もが一度は通るライブハウスでもやってみたいですし、野外でもやってみたくて。 今のところの僕らの目標が、愛知県の蒲郡市である「森、道、市場」っていう大型のフェスがあるんですけど、出てみたいなと思っているので。野外でもライブをやってみて、経験を積んでいきたいですね。 まずは、来年からライブ活動にも積極的に取り組んでいきたいという熱意も伺うことができた。今後の展開にも注目していきたい。日常で紡ぐ音楽
現在はバンド活動を中心に音楽活動を行っていますが、それぞれの活動の取り組みについても伺った。 __現在、活動はバンド活動中心で行っているのですか。 真央(Key):僕はバンドで楽曲を作る活動をしていることが多いですね。あとは楽器を始めたのが遅くて、実力がまだないなと思っていて。クラシックとジャズを習いながら作曲をしていますね。 宮田(Ba):僕は、バンド組んだと同時期くらいに仕事を辞めて、そこから作曲活動中心でという感じです。 めい(Dr):私は、普段は音楽の先生とピアノの講師をしています。他の時間はもう趣味も音楽なので、全部ドラム、バンドです。 __ボーカルの琴梨さんも、弾き語りでステージに出ていますね。 宮田(Ba):琴梨さんは高校からギターを始めて、卒業したタイミングぐらいから弾き語りを始めたようで。そこからも趣味という感じでステージに出ているのだと思います。 __今後バンドとして挑戦していきたいと思っていることはありますか。 真央(Key):12月はEPで4曲をリリースする予定ですが、今後はアルバム、もう少し大きな作品を僕は作っていきたいなと考えていますね。ライブは先ほども言った「森、道、市場」を目標に頑張りたいです。 めい(Dr):県内でも県外でもいっぱいライブやりたいです。あと私も作曲したいです、一緒に(笑)。 めいさんはEPがほぼ完成していた段階でバンドに参加したとのことで、今後は制作活動にも積極的に取り組んでいきたいとのこと。 今後、新たな楽曲の世界が広がる可能性を感じさせるコメントだった。 The Moon が作り出す新たな音楽の世界が、今後の楽曲やライブ活動を通じて多くの人に広がっていくことを期待したい。 __EPリリースを踏まえて、どういう風に聴いてほしいといった想いはありますか。 宮田(Ba):今回のEPの楽曲は意外と寄り添った曲というか、さまざまな人に当てはまることが多いと思う曲ばかりなので。自分を当てはめてじゃないですけど、感化されてほしいなって思います。 めい(Dr):感化されてほしいですね(笑)。 まお(Key):やっぱ僕と宮田が、楽器を始めるのが遅かったけど、こんなことができるよっていうのを思ってもらえたら、多くの人が色々な道に挑戦したり、 今からでもできるって思えたらいいなって僕は思っています。 12月にリリースされるEPでも、私たちの日常に寄り添う、素敵な楽曲が詰まっているだろう。 ぜひこの機会に、The Moon の音楽に触れてみてはいかがでしょうか。 -- EVENINGサイト:https://evening-mashup.com/ Web3 音楽ストリーミング:https://w3.evening-mashup.com/THE1975、世界を代表するロックバンドとしてあるべき姿とは
2010年代から2020年代を代表するロックバンドとして、著者がまず最初に挙げるバンドは間違いなくTHE1975だ。日本でもサマーソニック2022のヘッドライナーとしてステージに出演し、翌年に行われた自身最大規模のジャパンツアーは全公演ソールドアウトとなった。
ロックの衰退期と言われ、ニルヴァーナやオアシスといった絶対的なロックバンドをリアルタイムで体感することがなかった今の若い世代にとって、THE1975はそんな重要な役目を担うロックバンドである。
そんな現代のロックシーンの象徴とも言えるTHE1975の魅力に迫っていきたいと思う。
アルバムごとに変化し続けるコンセプト
THE1975は2013年にデビューアルバム『THE1975』でデビューし、いきなり全英チャート1位を記録すると、その後の全アルバム作品が5枚連続で全英チャート1位を記録し、セカンドアルバム『I like It when you sleep,for you are so beautiful yet so unaware it(君が寝ている姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気づいていないから。)』では全米&全英チャート両方で1位を記録している。 そんな現代のロックシーンになくてはならない存在となったTHE1975の最大の魅力は、「コンセプトの変化」だ。それは音楽面だけにとどまらず、ヴィジュアル面においても変化していくのがとてもおもしろいところだ。 しかし筆者自身、バンドのコンセプトチェンジは非常に難易度が高いものだと感じている。なぜなら、それはバンドの芯となるもののブレが生じて、リスナーとの間にも乖離が生まれやすくなるからだ。 THE1975にそのような現象はまず起きることがない。 その理由は、彼らが取り入れるジャンル的要素が最大限に活かされているからだ。 THE1975の楽曲はパンクやポストロック、オルタナティブ、R&B、エレクトロ、シューゲイザー、ダンスミュージックといった多種多様なジャンルで構成されている。そしてこれらから選択したジャンルを徹底的に突き詰めることにより、中途半端なサウンドになることなくバンドのグルーヴに大きく作用し、ポップミュージックへと昇華される。それによりリスナーたちが違和感なく彼らの音楽を受け入れることができるのだ。 言ってしまえば、THE1975はロックバンドとしての存在意義を失う寸前のラインを保っているバンドでもあり、最も自由なバンドでもあるということだ。メッセージ性を帯びた楽曲
THE1975のもう一つの魅力は、様々な問題に触れながら「愛」や「希望」を歌う両立性を感じさせる歌詞だ。 戦争や政治問題、貧困、差別を痛烈に批判すると同時に、彼らの「願い」を綴った『Love It If We Made It』や、自殺行為についてに共感し寄り添いながらも「でも死んじゃだめだ!」と歌った『I Always Wanna Die (Sometimes)』など、現代の世界が抱える問題に対して言及しながらも「愛」や「希望」を内在させた歌詞が、多くの人々を惹きつけるのだ。 そして筆者は、彼らがザ・ドアーズやU2、セックス・ピストルズのように本来のあるべきロックバンドの姿を体現しているように思う。マシュー・ヒーリーのフロントマンとしての立ち位置
若者から絶大な支持を得ているTHE1975だが、その人気の理由の一つとして、圧倒的なライブパフォーマンスが挙げられる。 特にTHE1975のフロントマンでもあるボーカルのマシュー・ヒーリーのパフォーマンスは圧巻だ。ライブ中に飲酒、喫煙はお決まりのことだが、それだけで終わらないところが彼の魅力である。 マイケル・ジャクソンを彷彿とさせる華麗なダンスから、人間の本能を感じさせるほど激しく暴れ回るパフォーマンスまで非常に振り幅が大きく、そんなスマートでもありエネルギッシュでもあるライブパフォーマンスに、多くの若者が魅了されるのだ。6枚目のニューアルバム?
2022年にリリースされた最高傑作『Being Funny In A Foreign Anguage(外国語での言葉遊び)』から2年が経ち、今年3月に完走したライブツアーを最後に、ライブ活動の無期限休止を発表したがTHE1975だが、今年10月にヴォン・イヴェールやジョージなどの楽曲制作を手がけた音楽プロデューサー・ジムイースタックが自身のインスタグラムにTHE1975との共同制作を匂わすストーリーを投稿し、ファンの間で「6枚目のアルバムが出るのか?!」と大きな話題となった。 きっともう彼らの新しい旅路は始まっているのだろう。 次のTHE1975は、どのような姿をしており、どのような音楽を掻き鳴らしているのか期待が膨らむばかりだ。 -- EVENINGサイト:https://evening-mashup.com/ Web3 音楽ストリーミング:https://w3.evening-mashup.com/大阪発バンド 三四少女、アルバム『恋してる・コンティニュー』発売決定
川田羽撫子(ボーカル/ギター)、たみ(ギター)、さっちゅー(ベース)、あんどりゅー(ドラム)からなる、大阪出身男女混合4人組のちょーかわいいバンド、三四少女(読み:サンスーガール)。
2023年の「マイナビ 閃光ライオット 2023」にて決勝に進出。今年3月開催「十代白書」では見事準グランプリを獲得!現在注目度が急上昇中の彼女たちが10月14日に大阪で開催された「MINAMI WHEEL」に出演。LiveHouseANIMAにてトップバッターで登場し見事入場規制がかかったこのステージにて、彼女たちにとってはじめてとなるアルバム『恋してる・コンティニュー』を自主レーベル「好吃同盟(読み:ハオチーユニオン)」より11月27日にリリースすることを発表した。またこのアルバムを携えてのレコ発ツアー「▶︎はじめから」の開催も発表。会場は割れんばかりの声援に包まれた。
さらに、このアルバムにも収録され、SNSでは「中国語と英語と日本語のトリリンガルソング」としてバズを起こした三四少女の自己紹介的ソング「たのしいさんすう」が本日10月15日よりリリース。10月15日は3年前となる2021年のバンド結成日にもあたり、3年の時を経てバンドの自己紹介ソングがついにリリースとなった。
そして、この楽曲のミュージックビデオは10月15日21時よりバンドのYouTubeチャンネルでプレミア公開される。
ジャケット写真でも披露している個性溢れる衣装のほか、パジャマや制服、懐かしさを感じさせる音楽番組風衣装、コック衣装など、4人が目まぐるしくもポップに七変化を遂げる。楽曲タイトル通り「たのしい」ビデオに仕上がっている。ミュージックビデオ公開後には、バンドのInstagramアカウントよりメンバーが生配信イベントを実施することも決定しており、合わせてチェックしてみよう。
レコ発ツアー「▶︎はじめから」は12月14日の名古屋CLUB ROCK'N'ROLL(愛知)公演を皮切りに下北沢 SHELTER(東京)、そしてLIVE SQUARE 2nd LINE(大阪)の3会場で開催。本公演は彼らにとって初めてのツアー公演となる。後日発表されるという対バン相手もお楽しみに。
三四少女は2021年10月にSNSを通じて知り合い結成。2022年3月にバンド始動し、2023年3月4日(サンスーの日)に自主制作盤1st EP『創刊号』をリリース。同年に行われた『マイナビ 閃光ライオット2023』では決勝に選出。バンド始動から2年目となる2024年3月26日には、可愛くてポップな世界観と耳に残る印象的なサウンドで話題となった「ユートピア」をリリース。
関西を中心にライブ活動も精力的に行っており、今年の3月4日には2回目となる自主企画ライブ「三四計画」を開催。大阪のバンドを中心に合計12組が終結。中には今年の「R-1グランプリ 2024」で話題となったアマチュア芸人「どくさいスイッチ企画」も参加し、平日にも関わらず大成功に終えた。
10月14日に自身3度目となる「MINAMI WHEEL」への出演を果たした彼女たちは、この後10月17日に神戸VARIT.にてMega Shinnosukeらが出演するライブに参加。11月3日には下北沢にて開催される「Chazawa Street」、12月7日にも下北沢で開催となる「下北沢にて」でのライブも決定!11月27日にはじめてのアルバム『恋してる・コンティニュー』をリリースしたのち、12月14日名古屋、19日東京、22日に大阪でのレコ発ツアーを開催する。
リリース情報
三四少女(読み:サンスーガール) アルバム『恋してる・コンティニュー』 2024年11月27日発売 「たのしいさんすう」MV:https://youtu.be/Q1JlPTsfu7c -- EVENINGサイト:https://evening-mashup.com/ Web3 音楽ストリーミング:https://w3.evening-mashup.com/ネクストブレイク間違いなしの「kurayamisaka」とは
すべては1本の動画から始まった。突如としてアップロードされた40秒の音源が話題を呼び、1stミニアルバムは各所で高く評価される。
SNSを中心に若いリスナーの間で話題を呼ぶ新進気鋭のロックバンドだ。筆者の周囲でもkurayamisakaのコピーバンドがいくつか持ち上がるなど人気がうなぎ登りである。
本記事では、そんなネクストブレイク間違いなしのkurayamisakaについて紹介したい。
Kurayamisakaってどんなバンド?
kurayamisakaは内藤さち(Vo./Gt.)、清水正太郎(Vo./Gt.)、フクダリュウジ(Gt.)、阿左美倫平(Ba.)、堀田庸輔(Dr.)の5名からなるバンドである。レーベル「tomoran」所属。 2021年の12月に発起人の清水による勧誘、自薦を経て結成した。 2022年3月Twitter(現X)に『farewell』の40秒の音源をアップし、活動の口火を切る。程なくして『farewell』のミュージックビデオをYouTube上で公開。同年の10月に発売された1stEPであるコンセプトアルバム「kimi wo omotte iru」はSNSを中心に大きな支持を集めた。 kurayamisakaというバンド名は、彼らがホームタウンとする東京は大井町にある同名の坂に由来する。音楽性やサウンドとは
kurayamisakaの音楽的な特徴へ目を向ければ、まずギターが3人いるバンド編成が挙げられるだろう。強烈に歪んだ3本のギターが織りなす轟音はこれぞシューゲイザーといったサウンドであり、聴く者の鼓膜を支配する。 音が太く、それでいて甘いジャズマスターの良さが存分に発揮されていると言えよう。この破壊力溢れるギターサウンドをこれまた迫力があり骨太なリズム隊がしっかりと支え、さらに儚げながら芯のあるヴォーカルが重なりkurayamisakaの音楽を形作っている。 また、轟音一辺倒ではなくメロウな曲も存在し、楽曲の引き出しの多さを感じさせる。メインヴォーカル
メインコンポーザーである清水は2022年のインタビューにてASIAN KUNG-FU GENERATIONに影響を受けた旨を語っており、その清水が書き下ろす抒情的かつ聴き手に受け取り方の余白を持たせる歌詞も大きな魅力だ。 楽曲に関しては清水のnoteに参考にした曲やフレーズが紹介されており、参照してみるのも一興だ。kurayamisakaのSNS活動
kurayamisakaを語るうえで、SNSを通じた発信に積極的な点が特徴的といえるだろう。各メンバーのnoteには楽曲解説やエフェクターボードの構成、使用しているアンプといった音作りに関するtipsなど、ファン垂涎の情報が目白押しである。そのほかにも、フクダ、阿左美はYouTubeチャンネルに本家自ら演奏動画をアップロードしている。kurayamisakaをコピーしたい層に対する訴求力もばっちりだ。こうしたプレーヤー側のファンへ対する手厚さは、メンバーが大学の軽音楽サークル出身ということも手伝ってのことだろう。 そうした彼らの姿勢も相まってか、YouTubeやXには主に大学の軽音楽サークルでkurayamisakaをコピーした動画が多く存在する。ドラムの堀田は自身のnoteでコピーバンドの行っていたドラムアレンジをライブで取り入れた旨を記しており、まさしくSNSを通じてファンとの交流を図っていることがうかがえる。 また、せだい(清水)やyubiori(阿左美)など、メンバーの多くが別のバンドでも活動しており、それぞれのXのアカウントを通じてその様子を垣間見ることができる。 そのほかにもレコード形式での1stEP販売など、ユニークな試みに挑んでいる。このレコードはたちまち在庫が完売し増産に増産を重ねるが、メンバー自ら発送作業を行っており、こうしたファンとの距離感の近さも人気につながっているだろう。 人気者の証ともいうべき学祭の出演も果たし、今後さらなる飛躍を遂げることが期待される。ライブは6月までないが、それはkurayamisakaを知らない人にも予習期間が充分にあることを意味する。2024年も引き続きkurayamisakaから目が離せない。 -- EVENINGサイト:https://evening-mashup.com/ Web3 音楽ストリーミング:https://w3.evening-mashup.com/ロックバンド「SAIHATE」1st EP「征野に向かって」が本日リリース!
現役大学生4人組ロックバンド「SAIHATE」(サイハテ)が、1st EP「征野に向かって」を本日9月11日(水)にSPACESHOWER MUSICよりリリース。
SAIHATEは東京、神奈川を中心に活動する4人組のロックバンド。5月にデビューシングル「響け」、7月に「緑道」、8月に「大器晩成」とシングルを立て続けにリリースし、早耳のロックリスナーを中心に注目を集め、全国のライブハウスから出演依頼が多数届いている、今年の最注目のロックバンドだ。
1st EPとなる本作はバンドを結成して初めて制作されデビュー曲にして現在のバンドのアンセムとなっている「響け」やライブでは既にお馴染みの「緑道」といった楽曲をはじめ、誰しも生活の中で感じる葛藤や悩みを疾走感あるフレーズで駆け抜ける「fool」、バンドマンとしての覚悟とオーディエンスへの愛を等身大に歌う「2002」、生きる強さと、踏み出す勇気をハイボルテージに伝えてくれる「大器晩成」など、現在のSAIHATEのパッションとフィジカルの強さをコンパイルした1st EPにして完成度の高い作品となっている。
リード楽曲「大器晩成」のMusic Videoも明日9月12日(木)21:00にSAIHATE Official YouTubeにてプレミア公開されるのでチェックしてほしい。
また、今回のEPリリースを記念した自主企画ライブ「SAIHATE 1st EP「征野に向かって」Release Party」の開催も発表。このライブは11月22日(金)渋谷 TOKIO TOKYOにて開催され、ゲストアーティストは後日発表される予定だ。
公演チケットは、本日20:00からバンドのチケット受付専用URLにて販売がスタートされる。
SAIHATE 1st EP「征野に向かって」配信リンク
https://ssm.lnk.to/SeiyaNiMukatteSAIHATE「大器晩成」Official MV
https://youtu.be/xrnEVeF4NIwLIVE INFO
9月11日(水) 新宿marble(東京) 9月15日(日) TOKYO CALLING (東京) 9月26日(木) 下北沢 DaisyBar(東京) 9月27日(金) 府中Flight(東京) 10月7日(月) 府中Flight(東京) 10月13日(日)下北沢 近松(東京) 10月14日(月祝) MINAMI WHEEL 2024 (大阪) 10月16日(水)神戸 太陽と虎(兵庫)Special Live
SAIHATE 1st EP「征野に向かって」Release Party 日程:11月22日(金) 会場:TOKIO TOKYO (東京/渋谷) 出演:SAIHATE…and more!! OPEN/START:18:00 / 18:30 チケット:¥2,800-(ドリンク代別) チケット販売URL:https://x.gd/WMqyuSAIHATE Profile
2022年結成 東京都 / 神奈川県出身。東京や神奈川県内を中心に活動する現役大学生4人組バンド。Vo/カナイの変声期をむかえる前の少年のようなハイトーンかつ清涼感のある歌声。誰もが生活の中で感じる喜怒哀楽をストレートかつリアルな言葉で放たれる歌詞、一度聞いたら忘れられなくなるような中毒性のある多彩なメロディライン。エッジの効いたバンドサウンドは聴く者の胸をわしづかみに捉えて離さない。 -- EVENINGサイト:https://evening-mashup.com/ Web3 音楽ストリーミング:https://w3.evening-mashup.com/YONCEのニューバンドHedigan’s、新曲「O’share」本日配信リリース!
Suchmos の YONCE こと河西”YONCE”洋介 擁するニューバンド”Hedigan's”が、新曲「O’share」(オシャレ)を7月17日に配信リリースした。
「O’share」配信リンク:
https://fcls.lnk.to/Oshare
自主企画”AWAI vo.1”のゲストアーティストがクレイジーケンバンドに決定!
今年、東名阪ワンマンツアーを全公演SOLD OUT させ、FUJI ROCK FESTIVAL '24 をはじめ大型野外フェスティバルへの出演が決定しているHedigan’s。そんなHedigan’s は9 月17 日(火)に初となる自主企画”AWAI vo.1”をLIQUIDROOM(東京)で開催する。 7月17日、新曲「O’share」の配信リリースと合わせて、この記念すべきHedigan’s の自主企画第一弾”AWAI vo.1”のゲストアーティストにクレイジーケンバンドを迎えることが発表された。 また、7月17日(水)正午12:00 よりチケットオフィシャル2 次先行の受付がスタート。YONCE の地元でもある横浜・茅ヶ崎を代表するバンドとしてタイムレスな音楽を鳴らし続けるクレイジーケンバンドとHedigan’s の2 組による一夜限りのライブを是非お見逃しなく。Hedigan's 自主企画開催概要
Hedigan’s “AWAI vo.1” TITLE:AWAI(アワイ) ゲストアーティスト:クレイジーケンバンド 開催日時:2024 年9 月17 日(火) 会場:東京 LIQUIDROOM 開場/開演:18:00/19:00 チケット:前売り¥6,000- (ドリンク代別) Under 18 チケット 前売り ¥4,000-(ドリンク代別)常に最高を更新中!挑戦を恐れない新進気鋭の実力派バンド「totemぽぉる」の裏側に迫る
2022年に開催されたロックバンドオーディション『Brand-New Band Story』にて、GEN(04 Limited Sazabys)や Hiro(MY FIRST STORY)といった名だたるアーティストの満場一致で優勝をおさめ、メジャーデビューを果たした「totemぽぉる」。
今後さらなる活躍が期待される彼らの知られざる裏側は、どんな姿なのだろうか。
3月上旬、先輩バンドである FOMARE を追って札幌に滞在していたメンバー3人への独占インタビューにて迫りたい。
その擦り合せがバンドになっていく
今回のインタビュー取材の冒頭では、まず totemぽぉる が創り出す楽曲の制作方法について伺ってみた。 ―――今までに素敵な楽曲を数々リリースされていますが、普段の楽曲制作はどのように行っているんですか? 蘇我(Vo)自分が曲を作ってきて、こんなの作りたいって言うことが多いんですけど、最近はセッションも取り入れてます。歌詞は本や映画から着想を得ることが多いですね。小さい頃から本を読むのが好きで。 totemぽぉる が作る楽曲の歌詞からは、確かにその片鱗が見て取れ、爆音をかき鳴らして歌う想いは、ストレートながらも、その言い回しはどこか詩的な作品が多い。その絶妙なバランスが、彼らの魅力なのかもしれない。 楽曲『夕方エンジェル』では、「炭酸みたいな君の憂鬱は ぼくの脳みそを溶かすモルヒネだ」という歌詞も綴られており、クセになる言い回しに才能を感じる。 炭酸みたいな君の憂鬱は ぼくの脳みそを溶かすモルヒネだ 楽曲『夕方エンジェル』より 次に、もう一歩踏み込んだ質問を投げかけてみた。 ―――楽曲を作る上で一貫した方向性や、ライブを通して伝えたいメッセージはありますか? 蘇我(Vo)人を元気にさせるような曲を作りたいですねやっぱり。僕はあまり失敗を失敗と思ってなくて、今自分が最高な状態であれば全てが必然だったって信じられるんじゃないかって。いつだって自分は最高なんだよってことを伝えたいです。 栗原(Dr)ライブを見て、今までの生活のちょっとした空白が埋まるようなライブをしたいです。音楽を聴いた人の生活の一部になっていくみたいな。 関野(Ba)音楽を聴いた人にとにかく楽しくなって欲しいです。元気になって欲しい。 確かに、totemぽぉるの楽曲は常に底抜けに明るい訳ではない。が、悲観的という訳でもない。いつだって等身大の姿を歌い、それすら「最高だ」とリスナーを抱きしめて肯定してくれるような力があるのだ。 特に、昨年リリースされた『LOVE』には、totemぽぉるのそのスタンスが顕著に表れている。ぜひMVとあわせて聴いてみて欲しい。 もしこんな世界が優しくなったら君も明日から元気になれるかな ねぇずっと僕らは間違ってないからさ 誰にも負けちゃだめだよ 楽曲『LOVE』より ここまでのインタビューでは、真剣に、そして生き生きと音楽を楽しんでいる彼らの様子が伝わってきた。そんな totemぽぉる だが、楽曲制作において壁にぶつかることはあるのだろうか。 ―――普段、楽曲制作で悩むことはありますか? 蘇我(Vo)それはもういっぱいあります(笑)。楽曲を良くしようとすればするほど、歌詞とかメロディーに対する言葉の入れ方とか考える事も増えていって。でも、バンドでスタジオに入った時、何となしに出てきたフレーズや、決めのおかずが良かったりするんですよね。 ―――最初の原型から完成する曲が変わることもあるんですか? 蘇我(Vo)めちゃくちゃあります。バンドマジックというか、バンドの強みというか。バンドだからこそ、自分のイメージと違う方向に楽曲が行って、その擦り合わせがバンドになって良い曲ができるんじゃないんですかね。 最初の質問では、蘇我は原型を自分が作ることが多いと語ってくれた。その過程で悩むことも多々あるが、そんな時こそ1人ではなく複数人で制作に取り組むことができるバンドの強みが生きてくるようだ。全員で良い楽曲を作っていこうというバンドの姿勢が垣間見えた瞬間だった。その瞬間の最高を目指して
さらに、ライブでの様子について尋ねてみた。 ―――totemぽぉるのライブは、演者も観客もとても熱いことが特徴の一つだと思います。ライブをする上でどんなことを大切にしていますか? 蘇我(Vo)その瞬間その瞬間を大切にしたいです。対バンや観客の雰囲気もみて、その場が一番楽しくなるように。ちょっとずれちゃったりもするけど、そのずれもライブなのかなって。ライブの完成度より、その瞬間瞬間で最高なことを重視してます。 栗原(Dr)ドラマーやリズム隊はやっぱり出音だと思うんですよね。楽しくさせたいのが前提なんですけど、でも棘は持つようにしてます。まけねぇよ!ぐらいの感じですね。俺が一番良い音出してやるって気持ちが音にも全面に出てますね。 関野(Ba)やる側も見る側も楽しむのがライブだと思っていて。高校生の頃はミスをすると落ち込んで保守的なライブに走ってしまうこともあったんですけど、最近はミスしても楽しいです。ミスした時の顔ってダイレクトに伝わるんですよ。とにかく楽しむことを大切にして、そしたらお客さんにもその楽しさが伝わるんです。 筆者自身もロックバンドのライブにはよく観客として足を運ぶのだが、ライブの醍醐味については同意見だ。 もちろん、生で素晴らしい技術の歌や演奏が聴けることも魅力の一つだが、その日のコンディションや観客の雰囲気など、様々な予測不可能な要因によってライブの様子は変わってくる。 どんなアーティストにも共通することだが、こうすれば必ずライブが成功するという答えが無い中で、常にその場のベストを尽くすことに意味があると言えるのだろう。最大の武器は「ぶっ飛んでいる」こと
また、totemぽぉる のメンバー自身が考える彼らの強みや特徴についても考えも伺ってみた。 ―――全力を出し尽くす熱いライブや、特徴的な楽曲などtotemぽぉるには魅力が沢山ありますが、自分たちの最大の武器は何だと思いますか? 蘇我(Vo)ぶっ飛んでいるところだと思ってます(笑)。ギャンブルでいったらオッズが高い方に全部ベットしちゃうような、思い切りの良さが武器じゃないですかね。 ―――「ぶっ飛んでいる」と言えば、皆さんは今、対バン後も先輩バンド FOMARE のツアーに付いて行かれて、全国各地を回っていますよね? (※ FOMAREが、2024年1月にリリースした新アルバム『be with you』ツアーの神奈川公演、静岡公演に、totemぽぉるは対バン相手として呼ばれていた) 蘇我(Vo)下手したら先輩に迷惑がかかっちゃうし、自分たちのやらなきゃいけないこともあるし、勿論お金もかかるじゃないですか。でも平成初期のバンドってそういうことをしているイメージがあるんです。昔出来たんだったら今も出来るでしょマインドで。今回ってお金も無くて移動も辛いけど、各地でスタジオに入ってメンバーとの時間も増えてグルーブが生まれて、全部が無駄じゃなくて。音楽に還元できるようになったらいいなって思ってます。 ―――何かその中で印象に残っていることはありましたか? 蘇我(Vo)FOMARE ツアーの金沢編に飛び入り参加させてもらったことです。その前が富山で、Hawaiian6 との対バンだったんですけど、俺が打ち上げに参加させてもらっていて。ドラムの畑野さんに「せっかく来てやる気があるならやってみろよ」って言ってもらえたんです。怖いじゃないですか。けど、ここで引き下がったら意味が無いって思って、「できます」って。 15分だけだったけど、全力出しすぎて汗だくでした。 ―――お二人は何か武器だと思う部分はありますか? 栗原(Dr)ぶっ飛んでいるからこそリアルでしかないところですかね。リアルしか見せられない、嘘がつけない、一番リアルです(笑)。ひけらかそうとしている訳じゃないですけど、カッコいい所もカッコ悪い所も全部見せる等身大なバンドってのが武器です。 関野(Ba)三人が同じ方向を向いているところですね。FOMARE に付いていくことも満場一致で決まったんです。普通だったら誰かしら渋るじゃないですか。だから、三人だったら今後もやっていけるって思います。 3人揃って「ぶっ飛んでいる」ことが武器と捉える totemぽぉる。 口だけでなく、実際に行動でそれを体現する三人なら、他のバンドには出来ないことでも成し遂げてしまうと思わせられる、そんな雰囲気が3人からは感じられた。 ―――最後に、今後挑戦してみたいことや目標はありますか? 蘇我(Vo)変わった曲を作りたいです。今まではストレートな曲が多かったですけど、今までにない自分を見つけたいですね。行ける時は遠くまで言ってその街の曲を書いたり、色んなジャンルに手を出すと言うより、深堀りしていって新しい自分を見つける作業みたいな感じですかね。あとは一貫して、バンドの顔になる曲を作りたいです。今年! 栗原(Dr)でっかいところに立ちたいですね。そこに立ってライブをしたら、どんなに気持ちが良いんだろうって気になります。個人的には富士山にも登りたいです(笑)。 関野(Ba)47都道府県ツアーとかしてみたいです。その場所にちなんだアーティストを対バンで読んだりして。あとは地元栃木のベリテンライブにも出たいです。栃木と言えば totemぽぉる いるよねって言われるようになりたいですね。インタビューを振り返って
今回のインタビューを通し伝わってきたのは、バンド活動に対する真摯な姿勢と熱い想い、そして何よりメンバー3人の関係性の良さだった。誰か一人が突っ走ること無く、全員揃って同じ方向に向かって同じ気持ちで進んでいるバンドは、決して多くは無いだろう。 10代・20代の若者世代にこそ、「totemぽぉる」の楽曲を聴いてみて欲しい。 彼らの姿と音楽に、きっと勇気づけられる人は多いのではないだろうか。リリース情報
SINGLE作品:LOVE 2023/09/06 (Wed) RELEASE COKM-44588 1.LOVE 2.夕方エンジェル 各配信サイト:https://lnk.to/totempole_LOVE関連リンク
公式サイト:https://totem-pole.com/ YouTubeアカウント:https://www.youtube.com/channel/UCmSn1SPXQnL56tJ5VDRAYVQ X(Twitter):https://twitter.com/boron_boron4649 Instagram:https://www.instagram.com/totempole2022/耳心地の良さが特徴 レゲエがルーツの次世代バンド・ASOUNDとは
2020年コロナ禍に突如結成され、音楽界に頭角を表した次世代バンドASOUND(アサウンド)。
レゲエを中心にR&BやJazzをクロスオーバーさせ、一つのジャンルに囚われない自由でオリジナルな音を紡ぐ。
”その時にやりたい曲を自分たちのスタイルでやる。”をモットーに、カメレオンのように毎回バンドの雰囲気をガラッと変え、彼らにしかできないモダンなサウンドを巧みに生み出す。
コアなファン層からポップミュージック・リスナーまで、多くの人がASOUNDの音楽に魅せられているという。
昨年の9月にリリースされたシングルでは日本のラッパー・鎮座DOPENESSをフューチャリングに迎えた「Meditation feat. 鎮座DOPENESS」をリリースしており、着実に知名度をあげている。
ASOUND「Meditation feat. 鎮座DOPENESS」ライブパフォーマンス動画:
今回の記事では、そんな誰が聴いても”かっこいい”と感じるサウンドを奏でる今の時代の新鋭バンドをご紹介しよう。
メンバーの共通言語はレゲエ
ASOUNDのメンバーは4人で構成されている。 NY留学を経験済みで圧倒的な歌唱力を持つボーカル・ARIWAを筆頭に、数々のバンドをこなしてきたステージ経験豊富なキーボーディスト・Couta、音楽専門学校を卒業しトラックメイクもこなす多才なベーシスト・Soma、そして齢18歳にしてワールドツアー経験済みの実力派ドラマー・Manaw。 それぞれが高いスキルと豊富な経験値を積んでおり、総合的に見てもレベルの高いバンドとなっている。 まだ全員が20代前半という若い世代だが、メンバーの共通点として挙げられるのは彼らの世代には少し珍しくも思えるレゲエだという。 ARIWAの母親は1980年代前半にガールズバンドの先駆けとしてデビューしたバンド・元ZELDAのサヨコ、そしてドラマーManauはアイヌ伝統を現代に繋ぐバンド・OKI DUB AINU BANDのOKIを父に持つ。 現役又は元ミュージシャンの親のもとに生まれた共通のバックボーンを持ち合わせるメンバーもいることから、親世代に混じってバンド活動をしたり、親の影響で家でよくレゲエが流れていることがあったそうだ。 数少ないルーツレゲエをやる同世代が出会い、そこに独自の多様な音楽性を混ぜ込んだことで、今のASOUNDが結成された。ASOUNDが創り出す多彩な”音楽体験”
化学反応のように次から次へと独創性に富んだ音楽を生み出すのがASOUNDスタイル。 コロナ禍に結成されたことから、最初のライブは無観客での配信型に。しかしその一方で、制作により専念できたという。 2021年にリリースした1本目のEP『Feel it』では、レゲエをベースにR&Bやヒップホップを自然に吸収させた豪華な5曲を収録している。 2本目のEP『オリジナル』は2023年に発表され、その際にはメジャー・デビューも果たした。本作もレゲエを基調としたR&B、ラテン、ファンク、ハウスなどのテイストが足されたオリジナリティ満載の作品に仕上がっている。 タイトル曲の「オリジナル」は、世界でやっていきたいからこそ日本人であることに誇りを持ちたいという想いから、あえてカタカナを使っているという。曲一つ一つに彼らの音楽に対する愛を感じることができるのも魅力的だ。 「オリジナル」のMVでは、ASOUNDが開く音楽パーティーに男女構わず友人たちが集まり、ダンスフロアで音楽を全身で感じながら身近でパフォーマンスを楽しむ様子が収められている。 この曲を聴けばあなたもMVに出演している一員のようにASOUNDのミュージックに心躍るだろう。 ASOUND「オリジナル」MV:ASOUNDに魅せられたあなたへ
東京、神奈川を中心に精力的に活動しているASOUNDは、2022年に『FUJI ROCK FESTIVAL』にも出演を果たすなど間違いなく成果を見せている。 細かい音楽知識の有無に関係なく、多くの人々に愛される敷居の低いポップな音楽を作っていきたいとも意気込んでいる彼らが、2024年はどんな音楽を届けてくれるのだろう。 公式のホームページにてライブ出演情報が続々と更新されているので、この機会に一度生で見てみたいという人へ是非チェックして欲しい。ライブ情報
頂 -ITADAKI- THE FINAL
日程:2024年6月1日(土)静岡県 吉田公園特設ステージ Open:9:30 / Start:11:00 2024年6月2日(日)静岡県 吉田公園特設ステージ Open:9:30 / Start:10:00 ※ ASOUNDは6月1日(土) 11:00頃出演予定DEAD POP FESTiVAL 2024
日程:2024年6月29日(土)・6月30日(日) 神奈川県川崎市 東扇島東公園 特設会場 Open:9:00 / Start:11:30 ※ ASOUNDはDAY2(6/30)に出演予定JOIN ALIVE2024
日程:2024年7月13日(土) / 14日(日) いわみざわ公園〈野外音楽堂キタオン&北海道グリーンランド遊園地〉 Open:9:00 / Start:11:00 / Finish:21:30予定 ※雨天決行 ※ ASOUNDは7/14(日)に出演予定 チケット情報など詳しくはHPへ:https://www.asound-music.com/live/こんなバンドを求めていた! 2023年結成の新生バンド『LET ME KNOW』
2024年、次にくるバンドは絶対これだと思わせるバンドがいる。昨年11月に結成されたばかりの3人組ノスタルジックモダンロックバンド『LET ME KNOW(レットミーノウ)』だ。
つい先日リリースした3rd Singleの「偽愛とハイボール」が半端ないと今話題になっている。
メンバーはボーカルのMatty、ギターのKen_M、ドラムスのLyo。
中でもボーカルの甘いハスキーボイスと共に生み出される、どこか懐かしくも新しい雰囲気が特徴的である。
ルーツとしては新旧のインディーロック、ニューウェーブ、そしてブリットポップを取り入れており、それらが組み合わさった彼らの音楽は、日本の音楽シーンに真新しいサウンドを誕生させたのではないだろうか。
中でも3rd Single『偽愛とハイボール』の勢いが凄い?
結成されてまだ間もないが、今着実に人気上昇中のLET ME KNOW。 2024年2月21日に1st Digital Single「LAD 浪漫’s」をリリースしたのち、すぐに2nd Digital Single「1800」を3月6日に配信スタートさせた。 立て続けにシングルを展開している彼らがつい先日、4月3日に3本目のシングル「偽愛とハイボール」をリリース!そして同時に、この楽曲がAマッソ・加納愛子脚本の連続ドラマ『スナック女子にハイボールを』の主題歌として起用されることを発表した。 「偽愛とハイボール」Youtubeリンク: ドラマHP:https://www.ctv.co.jp/sna-high/既にSNSで話題の曲に
ボーカル・Mattyのインスタグラムでは、ライブで披露した「偽愛とハイボール」のパフォーマンス切り抜き動画がたくさん視聴されており、中には360万回以上の再生回数を記録したものも。 Mattyのインスタグラムより:https://www.instagram.com/reel/C5DnAcfvvlQ/?igsh=eGlxcDVnNjcxM2tr 曲が始まると、Aメロからサビのようにキャッチーなメロディーが歌われており、聴いた瞬間に釘付け状態になってしまう。 どこか昭和っぽいノスタルジックな色が曲全体を通して感じられ、そこに今っぽいロックサウンドが足されることで、彼らなりの”新しい”が曲の中に存在しているように思う。中毒性のあるメロディーは頭から離れず、何度も再生ボタンを押してしまう。ワンマンライブのチケットはもう完売
そんな勢いに乗ってきているLET ME KNOWは、今年の5月31日(金)に原宿 RUIDOにて初のワンマンライブが決定している。 しかしチケットはなんと完売済みであり、彼らの人気が今絶賛鰻上りなことを示している。 ライブ当日は、会場にてオリジナル手売りチケットが販売されるとのことで、チケット予約のチャンスを逃してしまった方も、この際にライブに足を運んでみたいと思った方にもぜひお勧めしたい。 『LET ME KNOW ONE MAN LIVE 2024 -Nostalgic Modern-』 日時:2024年5月31日(金) OPEN 18:30 / START 19:00 会場:原宿 RUIDO (東京都) 今回は、新生ノスタルジックモダンロックバンド LET ME KNOWについてご紹介した。 彼らの旅はまだ始まったばかり、2024年をどのように躍進していくのか、彼らの活躍から目が離せないところだ。大阪発ちょーかわいいバンド「三四少女」、楽曲「ユートピア」をリリース
川田羽撫子(ボーカル/ギター)、たみ(ギター)、さっちゅー(ベース)、あんどりゅー(ドラム)からなる、大阪出身の男女混合4人組ロック・バンド、三四少女(サンスーガール)。
2021年10月にSNSを通じて知り合い結成。2022年3月にバンド始動し、2023年3月4日(サンスーの日)に自主制作盤1st EP『創刊号』をリリース。同年に行われた『マイナビ 閃光ライオット2023』では決勝に選出。惜しくもグランプリは逃がすも、強烈なインパクトでその名を全国に知らしめた。
そんな彼女たちがバンド始動からちょうど2年目となる本日3月26日に新曲「ユートピア」を緊急リリースした。