椎名林檎

アイナ・ジ・エンドは、椎名林檎の下位互換なのか…?
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アイナ・ジ・エンドは、椎名林檎の下位互換なのか…?

いきなりだが日本中の妹の皆さんに紹介したいミルクボーイのネタがある。 「いや俺の妹がな、尊敬してる人がいるらしいねんけどな、 その人の名前を忘れてしまったらしいんよ〜」 「そら椎名林檎かあいみょんやろ。妹が尊敬してるって言うたら椎名林檎かあいみょんと相場がきまっとんのよ〜」 偏見が過ぎる。 変に芯を食ってる当たりボディーブローみたいにジワジワ効いてきそうで余計のどごしも悪い。今時の女子は将来の結婚相手に出家を求めないし、他の女を抱かせないために両腕を切り落としたりもしない。私が妹の立場で兄にこんなことを言われたらキンコン西野と本田圭佑で反論したいと思う。 しかし、言わんとしてることはなんとなく分かる。 王道というジャンルからかなり距離を取ったカテゴリー。 オリジナリティに溢れ、その振り切ったキャラクター性は他人の価値観に左右されない芯の強さとなり、尊敬の対象となる。 「長く短い夏」のMVで椎名林檎がバスタブに監禁してる男性を口封じガムテープの上からディープキスした後にその人を殴る蹴るでボコボコにするシーンを見たときとか、あいみょんの「貴方解剖純愛歌〜死ね〜」を始めて聞いた時とか、何を聞いて育てばこのアーティスト性に行き着くんだ? と本気で考え込んだし、ここまで独自性のあるスタンスを持ち、一般受けを狙った大衆性に流されない芯の強さは確かにかっこいい。 そう。かっこいいのだ。 そしてここ最近知人から1日10件ペースである人物に関するYouTubeのリンクが毎日のように送られてくる。とにかく見ろ、と。 楽器を持たないパンクバンドでおなじみ、BiSHのおくりびと担当 アイナ・ジ・エンドである。 ▼ 椎名林檎との関係 知人はアイナジエンドをアイナと呼ぶ。 会えば毎度のようにアイナについて語らせてくれ、とその魅力を力説する。 ハスキーボイスを生かした抜群の歌唱力や振り付けのセンスなど話題は多岐に渡る。ちなみにBiSHのほとんどの振り付けをアイナジエンドが担当している。(クオリティがエグいくらい高いので私は信じていない) ラジオで下ネタを乱発した翌日には「あーゆー事言っちゃう子に限ってめっちゃピュアなんだよ。保健の授業で興味なさそうにしてる男子が実は一番性欲強いでしょ? その逆。」 と、かまいたちの山内のようなギリギリ納得できない絶妙な例えで日々プレゼンしてくるのだが、 だがしかし、知人が最も熱が入ったのは次のような私の発言を聞いた時である。 「アイナジエンドってポスト椎名林檎なん?」 知人のブチ切れ度合いの説明は割愛するが印象的だった一言を後述する。 歌唱スタイルやMVのパフォーマンスなどからなんとなく椎名林檎の雰囲気を感じ取ったことと、以前椎名林檎の「罪と罰」のカバーが絶賛されていたのを見たことがあったので、そこまで的外れでもないだろうと思ったが、安直にひとまとめにするのは失礼だったかもなと思いYouTubeでアイナ・ジ・エンドと検索をかけようと試みたその瞬間 ▼ アイナ・ジ・エンドは椎名林檎の下位互換なのか ではブチ切れた知人の印象的だった主張を紹介する。 「それってアイナが椎名林檎の下位互換て言ってるのと一緒じゃん」 ここに関して、私の個人的な意見を述べておくと、断じて違う。 まず椎名林檎はアーティストであり、アイナ・ジ・エンドはアイドルである。 アーティストは楽曲の制作と歌唱、両方が本業なのに対し、アイドルはこの歌唱部分だけをこなすのが主だと考えて差し支えないだろう。 キャリアの最初から作ること、クリエイティビティを含めて感動させることを求められるアーティストと違い、アイドルはそのパフォーマンスのみで人を魅了することが多い。全く違う才能が求められると私は考えている。 そしてBiSHというグループに軸足を置いている点も一線を画している。カリスマ的アーティストが感性の独自性故に孤高な存在として認知されることは多いが、ガールズグループに所属しながらソロ活動としてのキャラクターを両立するのは簡単ではない。BiSHのメンバーとの強い絆をファンが強く感じられることもアイナ・ジ・エンド個人の魅力に反映されていることはいうまでもなく、それは他のアーティストが簡単に真似できる部分でもなく、よって今の日本の音楽シーンにおいて、アイナ・ジ・エンドと互換性を持つアーティストがいないという点で唯一無二といえる。 そんなことを知人に説こうと、送られてきた1日10件のリンクを踏み続けるうちに私のYouTubeおすすめ欄はアイナで埋め尽くされた。 新曲「神様」を聞けばMVがずらりと並び、スクロール仕切って大阪城ホールで披露された「オーケストラ」のライブ映像を見れば、BiSHの一員としての見事なチームパフォーマンスに酔い、ひとしきり満喫するとラジオの切り抜きを7時間ぶっとうしで見たりしている。「理想の結婚式」の回が特に好き。 メンバーの1人モモコクグミカンパニーに「動物と結婚しそう」と断言すると、リスや犬などをパートナー候補として列挙し始める。 いつのまにやら私の中でアイナ・ジ・エンドはアイナになり、私も清掃員(BiSHのファンネーム)になりつつある。 そんな折、BiSHの紅白歌合戦初出場が発表され年末の予定が確定した。 たとえガキ使が引き出しを開け出そうが即興替え歌を始めようが、BiSHと時間が被れば諦めるしかない。 圧巻のパフォーマンスになることは間違いないので、皆さんも是非。 ではまた。 文: 石原 -- メディア運営:Evening Music Records Inc.
東京事変が新曲「選ばれざる国民」をリリースし、解散後8年目で再結成を宣言した3つの理由
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東京事変が新曲「選ばれざる国民」をリリースし、解散後8年目で再結成を宣言した3つの理由

◆ 東京事変が新曲「選ばれざる国民」をリリースし、解散後8年目で再結成を宣言した3つの理由 東京事変。 昨今アイドルグループが幅を利かせる音楽業界の中でも、硬派に楽曲制作に向き合い、さもアーティストと言わんばかりの楽曲をリリースしてきたのは、彼女らだろう。実力派のアーティストというイメージが強い東京事変だが、椎名林檎率いる順調なアーティスト活動を続けていたが、2012年に解散してしまって以来、なりを潜めていた。 今回リリースした「選ばれざる国民」だが、まだ聴いていない方は聴いてみて欲しい。「若干大人しい感じになった...?」と感じたのは私だけかも知れないが、東京事変が出るなら他は黙るという感じに、ぶいぶい言わせていた2012年の解散前とはまた違った良さを感じられるだろう。 本記事では、東京事変がこのタイミングで復活した3つの理由を探っていきたい。 ◆ ドラマー 刄田綴色の逮捕事件の熱りが冷めた... 東京事変ファン。または、椎名林檎ファンの皆さんには、水をさすような話だが。2012年の解散理由は諸説あるが、東京事変のドラマー 刄田綴色の逮捕事件が一因として考えられていた。 今回の復活理由の1つ目としては、この逮捕騒動の熱りが冷めたことがあるのかも知れない。すでに8年経っているし、ファンの間では根強く復活の要望が出ていたアーティストでもあるし、良いタイミングなのだろうという判断かも知れない。この事件のの背景だが、結構ロックな事件(?)で、2011年2月10日の夜、三鷹市内の民家から「風呂場のガラスが割られた」と通報があったとのことで、現場に駆けつけた警察官がいた。そのガラスを割った騒動を起こした張本人が刄田綴色だったのだ。ただ、ここで悪かったのが、警察官に刄田が、体当たりをしたという事で公務執行妨害で逮捕されている。この騒動の理由だが、お酒に酔っていたとのことだったが、当時は小向美奈子などの薬物問題でワイドショーが持ちきりだったこともあり、一瞬薬物か...とも思ったが、その報道はなされていなかった。警察絡みなので薬物関連はなかったのだろうが、かなりハードな酔い方をしていたことは間違いない。 ◆ 2020年の東京オリンピックの時に復活すると伏線を張っていたから... 2つ目の復活理由としては、解散前の「ただならぬ関係」のPVで表現されているのだが、この曲は東京事変が解散後にリリースされた楽曲だが、PVの内容が東京オリンピックを連想させるような内容となっているとのこと。 そう。今年2020年は東京オリンピックの年だ。タイミング的には出来すぎている。椎名林檎も推し量ったのだろうか。と妄想は膨らむばかりだ。ただ、解散前に復活時期もプランニングしてPV制作を行っていたのであれば、計画的すぎるのでは...笑 と思ってしまう。 そして、3つ目の復活理由は、椎名林檎の元夫である弥吉淳二さんの死去から、彼女が復活したという線が考えられるのではないかと。東京事変の顔と言える椎名林檎だが、結構ハードな人生を送っている。今は別の伴侶を見つけ、安定した生活を送れているのかも知れないが、元夫の弥吉淳二さんとの結婚はまさに絵に描いたような泥沼劇だった。2000年11月に、椎名林檎の自身の公式ブログで弥吉さんとの結婚を発表しているが、その翌年2001年1月末には子供を授かっており、当時妊娠5ヶ月目だったという情報も世間を驚かせていた。ただ、この元夫の弥吉さんは、当時9月に前妻と離婚し、その2ヶ月後の11月に椎名林檎と入籍しているというスピード感。デキ婚ではなかったようだが、世間からのバッシングは免れないのは間違いなく、椎名林檎や周辺スタッフ含め、さぞ大変だったと思う。さらに、周囲の反対を押し切る形で出産まで踏み切ったのだが、出産後すぐの2002年1月に、椎名林檎と弥吉は離婚してしまうという顛末だった。 その後、子育てをしながらもアーティスト活動を継続していられたのは、弥吉氏も良い父親出会ったとのことだが、2018年に彼が死去している。東京事変の解散時期である2012年以降、子育てに多忙な時期を過ごしていたと思われる椎名林檎も、としても相当なショックだったのかも知れないが、節目的な区切りが家族としても付き、今回の東京事変の復活につながっているのかも知れない。 ちなみに、椎名林檎は、第2の夫となる児玉裕一さんという方と再婚をしており、この方は元電通の天才映像ディレクターのようだ。彼女のPVも手掛けているようで、まさにアーティスト一筋の家系と言える。そんな、ロックでハードな人生を送っている椎名林檎だが、彼女が奏でる音楽に今後期待だ。 --- 運営: Evening Music Records株式会社