K-POP

世界を熱狂させる「K-POP」を支える戦略的なマーケティングとは
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世界を熱狂させる「K-POP」を支える戦略的なマーケティングとは

音楽業界はSNSの普及やデジタルの発展によって年々複雑さが増している中、ユニークで新しい発想を取り入れたプロモーションが世界各地で行われ、マーケティングがより重要な役割を果たすようになった。 特に、K-POPは巧みなマーケティング戦略で世界に市場を拡大していることで有名である。韓国関税庁によると、音楽関連の韓国で生産されたCDとDVDの輸出額は、2020年の1~11月に約180億と前年同期比で95%増となった。日本国内の音楽市場においても「NiziU」や「JO1」といった日本版K-POPグループが参入するなど、KPOPという音楽のエンターテイメント・コンテンツは大きな輸出産業として世界中で認知され、大きな成果を生んでいる。 本稿では、そんなK-POPのマーケティングについて成功事例を2つ取り上げたい。1点目としては「世界進出志向の明確なターゲティングと計画的な戦略」による成功事例を、2点目としては「顧客への高関与ルートの構築」による成功事例を紹介していきたい。 ▼ 1. 世界市場志向の明確なターゲティングと計画的な戦略による成功事例 世界市場志向のメンバー選定やコンセプト設計: 韓国の音楽ビジネスは、以前から日本と比較して国内市場が小さかったため、海外マーケットに市場を拡大する必要があった。そのため、最初のメンバー選定やコンセプト設計の段階から国内市場ではなく、グローバル市場を目指している。例えば、「BLACKPINK」は、アメリカのHIP HOP的な格好良さを求める若者向けのコンセプトが設定され、楽曲もラップやクールな曲調が多い。さらに、メンバー構成もタイ出身や韓国系オーストラリア人など多様性やグローバル色が際立っている。 非言語コミュニケーションの高いスキル: また、非言語コミュニケーションである高いダンススキルやハイクオリティーなMV(Music Video)によって、非韓国語圏の人々でも視覚的に楽しめる工夫が施されている。K-POPのMVは色鮮やかなセットが特徴的で、何年もかけて物語が展開され、小さな仕掛けが散りばめられているため、新曲のMVが公開されるたびに伏線の謎を考察するのがK-POPのMVの醍醐味になっている。 鋭い戦略眼: さらに、注目すべきはスマートフォンが普及したタイミングで、SNS事業を展開し始めていたという事実である。「BTS」が所属するBig Hit Entertainment(現HYBE)は、YouTubeが海外で認知され始めたタイミングで、SNSの普及によって多くの人が孤立する時代がくることを予測し、人々の寂しさに寄り添える環境を作ることを目指した。その手段としてSNSの公式アカウントを開設したのだ。音楽ビジネスを、“音楽を創っている産業” という「マーケティング近視眼」で捉えるのではなく、長期的な視野で事業を展開し、SNSを通じて世界にパフォーマンスを発信したことが現在のKPOPの人気に繋がったと考えられる。 ▼ 2. 顧客への高関与ルートの構築による成功事例 2020年、日本国内で話題を呼んだ『Nizi Project』: ここではデビューを決定づけるオーディション番組、そしてS N Sの更新頻度に注目した。2020年1月から放送された、韓国の大手音楽事務所JYPエンターテインメントとソニーミュージックによるオーディションプロジェクト『Nizi Project』は、国内でも大きな話題を呼んだ。プロデューサー J.Y. Parkの指導方針やキャラクターも人気を集め、同番組から誕生したグループNiziUのプレデビュー曲『Make you happy』は、オリコン週間デジタルランキングで初登場1位を獲得した。 誰もが自分の「推し」に出会い、応援できる『PRODUCE 101』: さらに、2016年に韓国で始まったオーディション番組『PRODUCE 101』では、101人の練習生の中から視聴者が「国民プロデューサー」として自分の「推し」に投票し、11人に絞りこまれるオーディション形式が話題を集めた。このプロデュースシリーズは、日本や中国などにも輸出され、JO1をはじめ新たな次世代アイドルグループが次々と誕生している。オーディション番組を通じて、視聴者は練習生が驚きの才能を開花させる瞬間や成長する瞬間に立ち会うことができ、自ずと練習生の人間性に惹かれていく。つまり、オーディション番組を用いたプロデュース方法によって消費者の製品関与を効果的に高めることができたのだ。 ファンの日常を彩るSNS: さらに、デビューを果たしたグループの多くは、SNSを活用したクロスメディア・マーケティングを通して、ファンと親密に交流するのだ。アーティストが日常やオフの姿を投稿したり、ファンの投稿にリプライを直接返したりすることで、アーティストとファンの障壁が薄くなり、ファンは日常的にアーティストに関与することになる。また、従来のSNSにとどまらず、BTSは「Weverse」を、SMエンターテイメントに所属するアーティストは「Lysn」というコミュニティ・アプリを活用して、世界中のファンに「親しみやすさ」を伝えている。これらの結果としてファンのエンゲージメントが日々高まり、コア顧客を獲得していくことに成功したのだ。 最後に... 今回取り上げた事例以外にも、K-POPはユニークで奇想天外な発想のマーケティング手法を用いて、世界を魅了し続けている。K-POPのコンテンツを楽しみながら、どのような仕掛けがあるのかを少し考えてみるだけでも新たな発見があるかも知れない。K-POP界では今後も新たなオーディション番組が控えており、世界的なアーティストを世の中に生み出していくだろう。 -- メディア運営:Evening Music Records Inc.
BTS、世界を虜にするK-POP!その秘密はSNSを活用した音楽マーケティングにあった…
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BTS、世界を虜にするK-POP!その秘密はSNSを活用した音楽マーケティングにあった…

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昨今、YouTubeでのMusic Videoプレミア公開やTwitterでの新曲のビジュアル初解禁など、SNSを用いたプロモーション活動は音楽マーケティングにおいて重要な役割を果たしている。 SNSは戦略的に活用すると、脅威の拡散力で世界中の人に情報を届けることができる。このSNSを巧みに活用しているのがK-POP業界である。日本の人口は約1億3,000万人であるため国内市場で十分収益が得られるのに対し、韓国の人口は約5,000万人であるため、企画段階でグローバルマーケットを視野に入れている。そのため、KPOP業界ではスマートファンが普及し始めた頃からSNS戦略に着手していた。 今では、プロモーションだけでなくファンを楽しませるツールへと進化し、多くのファンが他の誰かに伝えたくなるのである。その輪が今では世界中に広がり、ファンの熱量あるコミュニティが構築されている。本稿では、そんなK-POP界の巧みなSNS戦略の事例を取り上げながら、SNSを活用した音楽マーケティングにとって重要なエッセンスを2つ紹介したいと思う。 1. 期待感の創造 KPOPでは新曲リリースの1ヶ月前にプロモーションスケジュールが公開されることが多い。例えば、2021年5月21日にリリースされたBTSのサマーソング「Butter」のスケジュールでは、5月2日のコンセプトクリップを革切りに毎日1つずつ最新情報がSNS上で公開され、5月21日に「Butter」の音源と公式ミュージックビデオが全世界に同時公開された。 このプロモーションで重要な役割を果たすのがTeaserである。Teaserとは広告を意味する言葉であるが、K-POPでは新曲のPRの画像や短い動画のことを表す。 日本におけるプロモーションの場合、映画やドラマの主題歌、イベントのテーマソングに起用された曲は、ラジオやワイドショーなどで曲が公開された後にMusic Videoが公開される。そのため、ファンは曲について粗方わかった状態でMusic Videoを見ることになる。 しかし、K-POPの場合はMusic Video解禁のタイミングで初めて曲が公開される。さらにリリースのたびにコンセプトやビジュアルが大幅に変化するため、ファンはそれぞれ与えられたTeaserを手がかりに、曲やMusic Videoについて想像を膨らますのである。Teaserには細かい伏線が散りばめられており、過去の曲とストーリーで繋がっていたり、何らかのメッセージを暗示していたりするので、ファンはTeaser考察班として、SNS上で考えを共有するのである。多くのファンが気づかないようなポイントに注目している投稿も沢山あり、ファンの観察眼の鋭さには毎回驚かされる。考えを共有する内にファン同士のコミュニティで盛り上がっていた話題が広まることで、新規ファンの獲得も期待できるだろう。 そのためTeaserの考察を通して、新曲の公開への期待感がピークに達した後、Music Videoが解禁されることになる。そして、Music VideoではTeaserの伏線が回収され、ファンは考察の答え合わせを始めるのである。Music Videoを見て楽しむだけで終わらせない戦略的なTeaserの仕掛けによってファンはさらなる高揚感を得ることができるのである。つまり、1回で全ての情報を開示するよりも、プロモーションを細分化して少しずつSNS上で情報開示をする方が、ファンの期待感を創造しやすいといえる。 2. ファンとアーティストを繋ぐ K-POPでは、SNSを活用してアーティストとファンの絶妙な距離感を保っている。それは家族や大親友、恋人ほど身近すぎる存在ではないが、適度に連絡をとり、お互いを励まし合えるような第2の友達の距離感であると思う。 ステージで見せる圧巻のパフォーマンスや、美しいビジュアルを見ているとファンにとってアーティストは遠い存在になりがちである。しかし、その溝を埋めるために多くのKPOPアーティストはSNS上でファンとコミュニケーションを取れる場所を設けている。 それはTwitterやInstagramといった従来のSNSにとどまらない。例えば、HYBEに所属するアーティストは「Weverse」を活用している。Weverseはファンのみが集まる場所であるため、アーティストはそれぞれのアカウントで寝起きの画像や釣りの画像などを投稿し日常の素の姿を見せてくれる。また、ファンの投稿にアーティストがコメントすることもできるため、ファンとアーティスト間でダイレクトにコミュニケーションをとることもできるのだ。さらにK-POPアーティストの多くが利用しているのはVLIVEである。VLIVEでは、アーティストが練習室や自宅から配信することができ、ファンとアーティストがリアルタイムで、双方向にやりとりできる。特にメンバーの誕生日会や新曲リリース時のイベントの生配信では、ファンがコメントを送ることで直接祝福することができるため、アーティストもファンも楽しめるコンテンツになっている。 このように、SNSをファンとアーティストを繋ぐツールとして活用することで、ファンのアーティストに対するエンゲージメントがさらに高まるのである。 ▼ 最後に... 今回紹介した2つの事例以外にも、K-POPは新たな手法を積極的に取り入れ、ファンが楽しめるコンテンツを作り続けている。本稿ではSNSは効果的に利用すると、時にはファンとアーティストを繋ぐ架け橋に、時にはファンを楽しませるエンターテイメントツールになることを紹介した。SNSは無限の可能性を秘めているため、今後どのようなアプローチ手法が登場していくのか非常に楽しみである。今後もK-POP業界のSNS戦略には注目していきたいと思う。 -- メディア運営:Evening Music Records Inc.
豪華K-POPアーティストが多数ノミネート。『2020 SORIBADA BEST K-MUSIC AWARDS』ライブ配信決定!
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豪華K-POPアーティストが多数ノミネート。『2020 SORIBADA BEST K-MUSIC AWARDS』ライブ配信決定!

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「SORIBADA BEST K-MUSIC AWARDS」は、韓国の大手音楽配信プラットフォーム「SORIBADA」が主催する音楽授賞式です。ファンの投票によって各受賞者が選ばれるとあって、毎年、世界中のK-POPファンから注目を集めています。 4回目を迎える今年もBTS、TWICE、Red Velvet、MAMAMOOらをはじめ、NCT、TXT、ITZY、IZ*ONEといった今最も勢いのある人気アーティストたちが受賞候補者としてノミネートされています。 U-NEXTでは、豪華アーティストによるライブパフォーマンスも楽しめる授賞式の模様を、8月13日(木)に独占で生中継いたします。ライブの模様は、U-NEXTの月額会員の方ならどなたでもご覧いただけます。続報は、随時U-NEXTの韓流公式Twitterでお知らせいたします。迫力満点のステージを高画質・高音質でぜひお楽しみください。 【韓流公式Twitter】@watch_UNEXT_K [ https://twitter.com/watch_UNEXT_K ] ▼ ライブ配信情報はこちら 【ライブ配信日時】 2020年8月13日(木)18時40分〜(予定) 【視聴可能デバイス】 ・スマートフォン / タブレット(U-NEXTアプリ) ・パソコン(Google Chrome / Firefox / Microsoft Edge / Safari) ・テレビ(Android TV / Amazon FireTV / FireTV Stick / U-NEXT TV / AirPlay) * ライブ配信には1時間に最大約3.6GBの通信量を消費します。 * 当日はWi-Fi環境での視聴を推奨します。 【受賞候補アーティスト】*順不同 BTS / EXO / TWICE / SEVENTEEN / SUPER JUNIOR / Red Velvet / NCT127 / NCT DREAM / MONSTA X / WINNER / iKON / MAMAMOO / GFRIEND / (G)I-DLE / IZ*ONE / ITZY / TOMORROW X TOGETHER / カン・ダニエル / パク・ジフン / オン・ソンウ / キム・ジェファン / AB6IX / CIX / ハ・ソンウン / NU'EST / ASTRO / GOT7 / THE BOYZ / Stray Kids / ATEEZ / CRAVITY / キム・ウソク / イ・ジニョク / VICTON / TOO ほか *ライブ配信では字幕・吹替はございません。 *配信時間、出演アーティストは予告なく変更になる可能性がございます。 © TVdaily -- 運営:Evening Music Records株式会社