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Tik Tokで「バズる」にはダンスが全てではない!? 洋楽インディーズアーティストから学ぶ マーケティング戦略とは...

マッキノン美怜( Evening Music Records )

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Tik Tokで「バズる」といえば、真っ先に思い浮かぶのは、中毒性があるBGMとそれに合わせた、真似しやすい振り付けだ。

 

 

その他にも、有名な振付師やインフルエンサーに曲がピックアップされ、アーティスト自身が知らない間に人気動画に使われたことによって、瞬く間にヒット曲となった例もある。だが、全てのアーティストがこのように「運良く」バズるとは限らず、その上、バズらせたい曲がアップテンポではない場合、振り付けを付けることが難しかったりすることもあるだろう...。

 

 

それでも、数々の無名アーティストがTik Tokを通してスターになっているのだ。彼らは一体どのように知名度を上げることができたのだろうか...?

 

Tik Tokの力を借りて成功した洋楽インディーズアーティストの戦略を分析していく。

 

 

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「共感」や「同情」など、人々の心を掴む戦略とは

 

 

Spotifyの再生回数が、今では246万回以上の「Unlove」を手がけたLyle Kam(ライル・カム)は、作曲の過程や裏話をTik Tokで共有することによって、人々から共感と同情を得ることができ、自身の曲をヒット曲へと導いた。

 

 

彼は「Unlove」をバズらせるために、約1分間のナレーション付き動画に自身の失恋経験を語り、その経験を元に作った曲だと告白した。さらに動画の最後では、無名アーティストであることをあえてアピールし、「この曲を通して彼女に振り向いてもらえるかもしれない」、「曲の知名度を上げるためにはみんなの助けが必要」などと、動画を見ている人に自身の心境や願いを正直に訴えた。

 

このTik Tok動画を通して彼は、同じ失恋経験のある人々から共感を得ることができた上、ありのままの情熱的な姿を見せた事により、人々の同情も得ることができたのだ。作曲の過程や彼の心境を知っているからこそ、どんな曲に仕上がったのか気になり「Unlove」を聴く人もたくさんいたのではないか。

 

 

こうして、人々の心をつかんだTik Tok動画は現在130万回以上再生され、ライル・カムの曲やアーティストとしての存在は広く知られるようになった。

 

彼以外にもたくさんのアーティストが、作った理由や曲作りの過程を紹介しながら自身の曲を動画で広めている。やはりプライベートな内容や努力を共有することによって親近感を人々に持たせることができ、結果的に応援してくれるファンがついたようだ。

 

 

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@planet.lj

#duet with @lynlapid part 5 of duetting one of my mutuals! #fyp #foryou #singing

♬ original sound - LYN

 

 

「トレンド」を有効的に使った戦略とは

 

 

一番手っ取り早くバズる方法と言っても過言ではないのが「トレンドに乗る」という戦略だ。

 

 

そもそも「トレンド」となったコンテンツは、既にユーザーから注目されているため、いくらフォロワー数が少なくても、トレンドに乗るだけでその動画目当ての人が見るだろう。現在、Tik Tokアカウントフォロワー数が400万人もいるLyn Lapid(リン・ラピド)はトレンドを活用し、アーティストとしての存在を世に広めた。

 

 

自身の曲を載せるだけではなく、すでに多くの人が真似をしているトレンドに乗ることからバズるきっかけを作った。

 

彼女が乗ったトレンドの一つが「Dancing Queen Challenge」(ダンシング・クイーン・チャレンジ)である。その内容は、誰もが知っている有名グループ、ABBAのヒット曲「Dancing Queen」の一部を息継ぎ無しで歌いきる事だ。このチャレンジをやりこなすには、高い歌唱力と、息をうまくコントロールする必要がある。かなり難しいトレンドである為、成功した人の動画を探すユーザーが多く、彼らの動画はバズる確率が高い。リン・ラピドはこのチャレンジに挑み、歌手としての高い能力を世に見せつけたのだ。たくさんのユーザーがその歌唱力を認め、彼女の楽曲にも興味を持ち始めたことから、アーティストしての知名度が圧倒的に上がった。

 

 

その後更に、彼女自身の曲が「あるトレンド」になったのだ。そのトレンドとは、アプリ内の「デュエット機能」を使い、彼女の曲にユーザーがオリジナルを付け足す「チャレンジ」である。このチャレンジに挑んだユーザーが動画を投稿し、それが拡散される度、リン・ラピドの曲がどんどん拡散されていくというカラクリだ。そのおかげで彼女の曲を知らなかった人でも、チャレンジ動画を見て原曲が気になり、彼女の曲を聴く人が増えた。

 

つまり、リン・ラピドの戦略はトレンドに乗ることでもあるが、自らトレンドを作ることでもあるのだ。彼女は手っ取り早くバズれる「トレンド」を活用して、アーティストとして成功を掴んだ。

 

 

ここ最近、ヒットチャート上位の音楽はTik Tokでバズったものが多い。若者に使われているTik Tokは流行にとても敏感であるからだ。

 

インスタグラムやツイッターと違い、Tik Tokは動画や音楽コンテンツがベースなので、音源のみを使いまわす機能によって拡散することができる。その為「音楽」が一番バズりやすいSNSとなっているのだ。それにより新たなアーティストや曲が発掘されやすく、音楽業界から一番注目を浴びているプラットフォームとなった。

 

 

Tik Tokにより、今後さらにスターが生まれていき、音楽業界には欠かせない存在となるだろう。

 

 

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Tik Tokで「バズる」にはダンスが全てではない!? 洋楽インディーズアーティストから学ぶ マーケティング戦略とは…へ1件のフィードバックがあります。

    • 寿福 知之

    良記事

    2021年9月23日 12:33 PM