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【2022年注目】imaseやasmiなど… TikTokで注目の今来てるアーティスト3選。
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【2022年注目】imaseやasmiなど… TikTokで注目の今来てるアーティスト3選。

大学の期末テストが終わって、先日久しぶりにTikTokのアプリを開いた。 見る人も投稿する人も圧倒的に増えて、よりクリエイティブなプラットフォームとなった今では、ユーチューブ動画の合間で乱入してくる広告がウザがられていた初期を懐かしく感じられる。 途中に割り込んできた時は度々アンインストールを検討してきたがその都度、柴犬が毛刈りされる動画やダンスに明け暮れるJkを散見しては、なんとなくホーム画面の左上に鎮座させていた。 気づけばかなりの規模になり、今では音楽を語る上でこのサービスを無視することはできない。  そこで、最近TikTokをきっかけとして個人的に注目してるアーティストとして下記の3組を紹介する。 ・imase ・asmi ・きゃない 3者の共通点として、楽曲がキャッチーで覚えやすく、1曲のヒットで終わらないバズセンスなどが挙げられるが、その活動スタイルや音楽性は様々である。 それぞれの特徴をざっくりとまとめていく。

imase - 代表曲「Have a nice day」

まずは、やはりimase。 音楽活動を始めてからわずか1年という21歳。 代表曲の「Have a nice day」はTikTok総再生回数が3億回を超えるほどのヒットとなり、続く「逃避行」でも数字を伸ばし、サンプラーを用いた電子的な音と、ゴチャゴチャしすぎない音数のバランスが心地いい。騒がしいようで騒がしくない。 個人的に彼のリラックス感が特徴的だと思ってる。 歌声や表情にいい意味で無機質な印象がある。力まず落ち着いていて、淡々としてるようだが感情の表現はちゃんとある感じ。 どこのスクールカーストにも属さないが女子人気でベスト3に必ず食い込む、ちょいミステリアス味を感じさせる文学男子のような感じ。 休み時間は大体寝てるか読書してる。 新しい学年で一緒のクラスになってるとなんとなく嬉しくなるけど、一回も会話しないまま学年終わる感じ。 知らない間に学年のマドンナと付き合ってたりする。 TikTok見てて、「Have a nice day」のキャッチーなサビの歌唱動画が回ってきた時は2秒でいいねを押した。 シンプルなコード信仰の繰り返しだけど、曲としての展開は早く、開始からピッタリ30秒でサビに入る(狙ってるのかも)。 サンプラー(パソコンの横でペコペコ叩いてるあれ)で弾き語りってのも差別化になってるのかも知れない。

asmi - 代表曲「ヨワネハキ」

大阪出身の20歳。MAISONdesというユニットで発表した「ヨワネハキ」は2021年にSNSで最も使用された楽曲となり、他のアーティストとのコラボなどでも話題になっている。 友人がasmiのことを「ピンクが似合う声をしてる」と表現していた。 言わんとしてることはなんとなくわかる気がする。 主張が強めじゃない、白っぽいピンク。 宇多田ヒカルとaikoを足して2で割ったような、白っぽいピンク。 クラスの男子全員と仲良くなるタイプ。 一度は好きになるけど、「あ、あいつとも仲良いんだ」って思って脈アリじゃないことを自覚する。 若い女性アーティストは変に気取らずに気持ちよく歌ってると、それだけでコンテンツとして成立するってのを体現してるように思える。 電子回路のテスト勉強してる時にムズすぎて、息抜きに「森七菜がこっそりやってたらショックなこと」っていう謎の大喜利を友達がやり出したことがあって、「鏡の前で笑顔の練習4時間」っていう回答が1本になった。 みんな疲れてたんだと思う。 この主語が森七菜からasmiに変わっても同じ回答で攻めたい。 asmiさん。あなたは取り繕わない、純粋な笑顔で歌ってください。

きゃない - 代表曲「コインランドリー」

TikTokネイティブのリスナーにはまだ認知が浅いかもしれないが、毎回の路上ライブで100人以上を集める集客力を発揮している「きゃない」。 「コインランドリー」というタイトルと “1日1日を大事にする” というメッセージ性から話題を呼び、私のタイムラインにも流れ着いた。 恵比寿のLIQUIDROOで行われたワンマンライブでその抜群の歌唱力を体感してきたのだが、SNSでの大きなバズりに余力を残しながらここまで人を集めるその魅力は確かなものだった。 あとMCのトークが普通に面白かった。 お世辞抜きで絶対いい人だと思う。 ライブで見せる言葉の重さや、メッセージの真っ直ぐさから見える人間性が、TikTokなどでのファンからの反応率の高さに繋がってることは間違いない。
-- メディア運営:Evening Music Records Inc.
アジカンの歌詞は、世界の全員を幸せにできるかもしれない
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アジカンの歌詞は、世界の全員を幸せにできるかもしれない

「ベテランち」というユーチューバーがいる。 1浪.2留の理科三類。現役東大医学部生にしてチャンネル登録者数11万人を有しており、受験当日にウンコを漏らした話や、浪人中に磯丸水産でバイトし続けていた友達のエピソードなどを披露している。 彼が最近「勉強のコツ」というタイトルの動画を上げた。 東大医学部に合格するほどの頭脳が語る勉強のコツとあれば、巷のビジネス書ファッションに辟易してる意識ちょい高い系でも俄然興味が湧く。 彼は思考を ”広さ” ”深さ” ”速さ” ”高さ” 、の4種類に分類し、最も重要なのは ”高さ” だと主張する。 思考の高さとは何か。 それは要するに広く応用の効く思考のOSのことである。 受験に例えるなら、理系科目は得意だが文系科目になるとまるでダメなようなタイプは彼に言わせれば思考の高さが足りないという事になる。 突き詰めると美意識やかっこよさへと行き着く、生き方の話に近い。

アジカンのかっこよさとは

そしてベテランちが思考の高い人物の例として挙げていた人物がアジアンカンフージェネレーションのフロントマン... 後藤正文である。 中学生の運動会で「ソラニン」のサビに合わせて空手の型を学年全員で披露するという、斜め上な出し物があったのが私とアジカンの出会いだった。 ソラニンはアジカンの代表曲の一つである。 浅野いにおによるバンドを通じて人間模様を描いた漫画「ソラニン」の映画化で同タイトルの主題歌を担当し、広く知られる楽曲となった。 ソラニンの歌詞はアジカンの中で唯一後藤正文以外の作詞なのだが、歌詞のどこか遠い思い出や過去の別れ気分を反芻するような世界観に曲調がマッチした名曲だ。 話を戻そう。 後藤正文の思考の高さとは何か。 それはベテランち曰く、フェアネスらしい。 アジカンは活動として音楽の布教や後輩の育成などに精力的に活動している。 自主レーベル内で若手に機会を与え、より広く認められるチャンスを用意したりするために自分達の知名度をフェアに活用したりする姿勢が思考の高さがあり、かっこいいと言う。 ここまで彼の話を聞いて、なるほどロックで芯のある男なのだなと後藤正文について調べてみた。 そして分かったことがある。 この男、とんでもなく想像力が豊である。

想像力のあるアーティスト

コロナ禍でのアーティスト活動のあり方について彼の考えたnoteではライブを行うべきかについて右に左にグワグワと、痛々しいほどに揺れ迷う様が綴られている。特にフェスについては、そのフェスを行わなかった場合のスタッフたちの顔が頭に浮かび、心身のほとんどをグワグワが占めているという。 音楽産業にとってコロナは大打撃だったろうが、スタッフやその他の関係者に向けて、ここまで深く想像力を働かせるは簡単じゃない。 例えば次の動画をみてほしい。 我が子を可愛がれないシングルマザー”こどもが気持ち悪い” 説教する芸能人と壮絶バトル Single mother who can't love her child これを見て「なんて母親なんだ。最低だ」としか思えないのはもったいない。母親のダメっぷりに憤り、子供の未来を憂う以外の発想を持つのが想像力の一つかもしれない。 人は自分と、その周囲の当たり前しか受け入れられない。自分が子供時代、親に愛された育ったから、子供が生まれたらそうするのが当たり前となる。そしてその当たり前をしない人間に対してアレルギー反応が出る。 LGBT関連だと分かりやすいかもしれない。自分は当たり前に異性を好きになる。周りもみんな当たり前に異性を好きになる。だから同性を好きになる人間を簡単には理解できず、一昔前だと嫌悪の対象になることも多かった。(私は理解できると主張する人がいるかもしれないが、それはあなたの理解が進んだのではなく社会の理解が進んだだけで、単なる集団心理かもしれない。) 自分は子供ができたら当たり前に愛する。周りの親もみんなそうしてる。だから子供ができたら愛するのが当たり前。それができない人はひどい親で人間的に問題がある。 ここで想像してみる。 愛されたことのない人はどうやって愛せばいいのか。 では子供を産んではいけないのか。 だとしたら、その家の子供たちは生まれてこない方が幸せだったのか。 答えのぼやけた問題が山積みになるため、ほとんどの人はそんな自分以外の他人や、関わりの薄い社会に対して想像力を働かせることは難しい。 それでも悩みながら答えを表現しようとする想像力を持ったアジカンのようなバンドが紡ぐ音楽なら、全員の胸の内を代弁し互いに向き合うきっかけを与えてくれるかもしれない。 -- メディア運営:Evening Music Records Inc.