世界で7億1,300万人以上のユーザーを持つSpotifyは、2025年の音楽シーンを振り返る年間ランキングを12月3日に世界同時発表した。 日本国内外の楽曲やアーティストの再生データを多角的に分析し、音楽トレンドや注目アーティストの動向を明らかにしている。 発表に先立ち、スポティファイジャパン代表 トニー・エリソン氏、音楽部門企画推進統括 芦澤紀子 氏、音楽ジャーナリスト 柴那典 氏が登壇し、ランキングの背景や今年の取り組みについてのメディア向け説明会も開催された。

Spotifyの2025年の取り組みとサービス拡充

Spotifyは2025年にユーザー数と有料会員数の増加を記録し、総再生回数 1億回を超えた楽曲も200曲に達するなど、音楽リスナーがさらに拡大した1年となった。 機能的には、無料プランの大幅刷新やロスレス音質の導入など、リスニング体験の向上に注力し、投票機能を活用したお気に入りアーティストへの応援や、ビデオポッドキャストやミュージックビデオ機能の拡充も進めてきた。 また、藤井風のライナーボイス提供や、アニメ「鬼滅の刃」との公式プレイリストなど、独自コンテンツの展開も特徴的だった。年末にはアリーナライブイベントも開催し、2025年を象徴するアーティスト6組を招待する予定である。

2025年の国内外ランキングと注目アーティスト

国内で最も再生された楽曲ランキングでは、Mrs. GREEN APPLEの「ライラック」が1位に輝いた。Mrs. GREEN APPLEは、同ランキングで10曲中7曲を占めており、2025年はまさにMrs. GREEN APPLEの年とも言える結果となった。 また、Number_i「GOD_i」や サカナクション「怪獣」、Jimin「Who」なども上位にランクインし、米津玄師はアニメとのタイアップ楽曲で高い評価を得るなど、多方面でのヒット作がランクインした。 さらに、国内で最も発見されたアーティスト（新たに聴かれたアーティスト）では、HANA や CUTIE STREET が1・2位に輝くなど、今年注目を集めたアーティストもランクインした。 海外で最も再生された国内アーティストのランキングでは、Ado や YOASOBI、米津玄師、藤井風 らが上位に入り、特に Ado はアーティストとしての浸透が広がった1年となった。 国別ランキングでは、インドネシア・韓国・ブラジル・アメリカなどでJ-POPの人気が顕著であった。

ランキング発表イベントと今後の展望

ランキング発表に先駆けた説明会では、スポティファイジャパン代表のトニー・エリソン 氏や、音楽企画推進統括の芦澤紀子 氏、音楽ジャーナリストの柴那典 氏が登壇し、2025年の音楽トレンドを解説した。 例年ランキング常連の Mrs. GREEN APPLE を始め、2025年に新たにリスナーからの注目を集めた HANA など、今年の音楽シーンを彩ったアーティストの活躍が、音楽ストリーミングでの実績からも感じられる内容となっていた。 また、Spotify では、ユーザーの音楽年齢を診断する新機能や、再生傾向に応じたリスナークラブの提案機能の導入も予定されており、ユーザーにとってはぜひ試してみたい機能も提供される予定だ。 さらに、ZOZOとのコラボによるジャケット画像連動のTシャツ販売企画や、12月5日から東京と福岡で「Spotifyまとめポップアップイベント」も開催予定で、2025年末にかけても楽しみなイベントが提供される。