今のシューゲイザーロックシーンを代表するバンド「揺らぎ」。芸術的で上品な轟音は、他の誰のものでもない唯一無二のもの。
日本のロックバンド「揺らぎ」。
ボーカルが女性、他のメンバーは皆男性という構成のロックバンドだ。とてもシューゲイザーロックをやっているバンドとは想像し難い構成でもあるが、そういった意外性こそ「揺らぎ」の魅力なのかも知れない。
My Bloody Valentineや、最近の日本で言えば、きのこ帝国などが代表的なものとしてあげられるシューゲイザーギターロックシーン。「揺らぎ」は、今インディーズ・シーンの中でも一際特別な存在感を放っているバンドだ。
昨年は、フジロックにおける『Rookie a go-go』にも出演を果たし、コアな音楽ファンの耳にはすでに浸透しているはずだろう。
シューゲイザーならではの轟音、もちろん「揺らぎ」もまたそういった力強いサウンドを持ち味としているのだが、ただ現存するシューゲイザーを真似しているわけではない。1曲1曲の奥底で感じられる微かなニュアンスから、「揺らぎ」というバンドを理解することができる。
◆ シューゲイザーらしからぬシューゲイザー、サイケやドリームポップなどあらゆる世界観を混ぜ合わせて完成させた形。
「揺らぎ」の音楽とは、ただシューゲイザーという1つのジャンルに括り付けられることなく、多彩な色合いを持っている。
ドリームポップ、サイケ、シンセポップなど、あらゆる要素を複合させ、見事に「揺らぎ」の音楽は完成されている。少し間違えれば、ごっちゃごちゃで取り止めの付かない音楽になってしまいそうなリスクもありそうだが、そこを1つの音楽としてまとめるセンスは素晴らしい。
その実力は、あらゆる方面から認められてきており、昨年のTurnoverとの対バンを初めとし、これまでもあらゆる海外アーティストと対バンを果たしてきた。
「揺らぎ」の音楽は、日本を飛び越え、世界でも受け入れられる音楽とも言えるのではないだろうか。彼女らが影響を受けた音楽も、やはり海外発のものが多いと言う。
「揺らぎ」は勿論だが、今後のシューゲイザーシーンは非常に楽しみである。
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