90年代を感じさせる無骨なロックサウンドが熱い「SIX LOUNGE」20年代半ばの彼らが、なぜ今ロックを貫くのか?
2020年、現在の日本の音楽シーンはどのようなものなのだろうか。
少なくとも日本に限らず、世界各地の音楽シーンにおいても ”ロック” というものはもはや最前線では無くなっているのではないだろうか...?
旧来のロックを派生した形で、バンドという体裁を持って活動しているアーティストは確かに多くいるのだが、いわゆる誰もが純粋にロックだと認めるような楽曲は、もはや現代の音楽シーンでは耳にする事が少なくなっている。
それだけ時代が移り変わっていったということであり、それに伴ってロックとは時代遅れものとなっているのかも知れない。
確かに、”ロキノン系” とも称される「rockin'on」によく出てくるような ”邦ロックバンド” というものは、いずれもがバンド形態の構成であるし、やっている音楽は総称的に見ればロックなのである。
ただ、そういった音楽は今でいう ”ロック” なのであり、まさしく元祖ロックと言える楽曲は完全に時代遅れなものになっているとも思われる。
このまま、素朴で無骨なロックンロールを奏でるバンドはいなくなってしまうのだろうか...。
だが、どうやらそうでは無い様だ。
九州・大分出身のロックバンド「SIX LOUNGE」というロックバンドがいる。彼らは男性3人組のバンドで、メンバーが皆20代半ばと若い。
あまりロックンロールに積極的に触れている様な世代ではないはずなのだが、確かに「SIX LOUNGE」の奏でるサウンドは本当のロックンロールなのである。
◆ デビューから最新アルバム『THE BULB』まで、彼らは常にロックンローラーであり続けた。
彼らこそが、今日本を代表するといっても良い、正真正銘のロックバンドであると考える。
そう思わせられる要因は、やはりそのバンドサウンドである。ロックンロールという言葉を聞いてはじめに想像するのは、誰だってあの無骨で、やんちゃで、丁寧とは言い難い激しいサウンドであろう。
「SIX LOUNGE」というバンドは、私たちが一般的にイメージするロックンロールという音楽をそのまま真っ直ぐに表現しているのだ。
しかも、それだけでは無い。歌詞を聴いてみると、20代である彼らの人間性を映し出しているというか、内なる思いを甘く優しく、無骨なロックンロール・サウンドとは実に対照的に表現しているのだ。
この事から、どうやら彼らはただ昔からあるロックンロールを真似て、懐古的に表現しているだけでは無い様だ。彼らの音楽は決して模倣ではない、確かな「SIX LOUNGE」のオリジナリティを表現することに成功していると言えるだろう。
その様な特徴からも、彼らのファン層としては、メンバーと同じ世代くらいの人が男女問わず多くいるイメージがある。無骨なロックンロールサウンドは、まだまだ若い世代にも受け入れられるということを彼らが証明している様にも思える。
ロックはまだ時代遅れなどではない。「SIX LOUNGE」がそう教えてくれる様だ。
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