作曲家・作詞家・歌手・俳優・映画監督・小説家として、後世に多大な影響を及ぼしたセルジュ・ゲンズブール没後30年を記念し、ゲンズブール初の映画監督作である『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』が、5月29日（土）より新宿K’s cinemaほか全国順次公開予定だ。 また、本作の予告編とポスタービジュアルを解禁されている。 あまりに官能的なジェーン・バーキンとのデュエットソング「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」（1969）は物議を醸し、ローマ法王が激怒したと言う楽曲で、ヨーロッパのほとんどで放送が禁止された。それにも関わらず、本国フランスや日本を含め、世界的に大ヒットとなっており、ラブソングの名曲として今なお世界で愛され続けている。本作は同楽曲をモチーフに、ゲンズブール本人が初めてメガホンを取り、映画化した作品だ。 本作は、アメリカの田舎を彷彿とさせながらも、どことはわからない文明社会のゴミ捨て場が舞台となっており、マイノリティが虐げられ暴力が蔓延する世の中が描かれていっる。そこに生きる愛を求める人々や、随所に「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」のインストゥルメンタル版を使用し、愛の素晴らしさを美しく描き出した作品だ。 ※『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』予告編： https://youtu.be/4EyUezIVw8c ▼ 待望の4K完全無修正版となり鮮やかに美しく蘇る ジョニーを演じるのはジェーン・バーキン。高級メゾン・エルメスのバック＜バーキン＞が生まれるきっかけとなった存在で、ファッションアイコンとして今なおカリスマ的人気を誇っている。また、寡黙ながら知的なクラスキーを演じるのは、ポップ・アートの旗手アンディ・ウォーホルに見出だされた美男スター、ジョー・ダレッサンドロだ。 1975年に公開時、映画監督フランソワ・トリュフォーからは絶賛されるも、赤裸々な同性愛の描写ばかりが強調され、酷評された末、描かれた内容やユーモアは理解されなかった。イギリスでは上映禁止となり、日本でもすぐには公開されず、1983年に性的なシーンは修正の上、英語版でようやく公開された経緯を持っている。一方で、1995年のリバイバル上映時にはやはり修正が加えられたものの、大ヒットを記録している。 上映される度に多くのファンに賞賛されてきた伝説の傑作が、ゲンズブール没後30年となる2021年、待望の4K完全無修正版となり鮮やかに美しく蘇る。なお、1995年のリバイバル上映時と同様に、寺尾次郎氏による日本語字幕での上映となる。 気なる方は要チェックだ。 -- メディア運営：Evening Music Records Inc.