Quote source： https://nekoamerikaheiku.info/broadway/

更新日：2023年12月14日

7月13日土曜夜、世界経済の中心の一つ、ニューヨーク・マンハッタンを停電が襲った（なお、実は1977年の同じ日にも大規模停電が起きている）。これによって信号機、地下鉄などのインフラが停止して混乱を生み、中にはエレベーターに閉じ込まれてSNSを通して助けを求めるなど厳しい状況に置かれている人もいる。

　マンハッタンといえば、ミュージカルの聖地、Broadway Theatre（ブロードウェイ・シアター）もあるが、同様に停電の被害を受け、土曜夜に予定されていたHamilton（ハミルトン）、Wicked（ウィキッド）、The Lion King（ライオン・キング）、Frozen（アナと雪の女王）など、人気作を含むミュージカルのほとんど（30個のうち東側で公演されるものを除いた26個）が中止となった。

日曜日を翌日に控え、最も活気あふれる曜日の夜に突如、楽しみにしていた公演がキャンセルになり、チケットを握って立ち尽くす観客の失望は想像に難くないが、そんな中、ミュージカルの出演者が通りに出て、観客の前で即興の歌唱や演奏をする場面があった。

ミュージカル出演者の観客を喜ばせるプロ精神と、音響設備のない野外で歌ってもしっかり歌声が響く歌唱力には感服である。

Rock of Ages（ロック・オブ・エイジズ）：

https://twitter.com/MichaelMahany/status/1150218806574419968

Hadestown（ヘイディズタウン）：

https://twitter.com/hadestown/status/1150220920872755200

Come From Away（カム・フロム・アウェイ）：

https://twitter.com/chadkimball1/status/1150197499514249217

Waitress（ウェイトレス）：

https://twitter.com/NineDaves/status/1150197829161431040

こうしたサプライズにより、失意の底から救い出され、より近くで出演者の声を感じられた観客の喜びは計り知れない。

何事もなく普通にミュージカルを鑑賞した場合よりも、むしろ一生に残る思い出になったのではないだろうか。

街は停電で暗くなりつつありながら、第二の太陽を目にした観客の心は明るかったに違いない。

参考：
https://www.nytimes.com/2019/07/13/theater/blackout-nyc-broadway.html
https://newyork.cbslocal.com/2019/07/13/power-outage-forces-broadway-theaters-to-cancel-shows/
https://newyork.cbslocal.com/2019/07/13/massive-power-outage-manhattan/

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