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YOASOBI『アイドル』の売れ方は特殊...? 他のバイラルトップの楽曲と何が違うのか
EVENING編集部( Evening Music Records )
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今、日本で一番勢いがある楽曲と言えば、YOASOBIの『アイドル』でしょう。
各種サブスクリプションのデイリーチャートで1位を獲り続ける『アイドル』ですが、そのバズり方は少し変わっているようです。
この記事では、YOASOBIの楽曲『アイドル』がどうすごいのか? 他の楽曲と何が違うのか解説していきます。YOASOBIのファンの方やTikTokでヒットする曲に関心がある方にも必見の内容です。
史上稀に見る大バズり
YOASOBIの『アイドル』は、多数の快挙を果たすなど、日本音楽史に残るような反響を世界から得ています。まずはその人気を詳しく見ていきましょう。
Billbord 世界チャート1位
『アイドル』は、2023年6月にBillboard The Global Excl. U.S.で1位を獲得しています。Billboard The Global Excl. U.S. とは、米ビルボードのグローバルチャートの1つで、米国データを除外した結果を反映したものです。これは、日本語歌詞の曲としては史上初の快挙となっており、楽曲再生数の記録的な多さだけでなく、世界的にも評価されたレコード曲と言えます。
爆発的なYouTube再生数
YOASOBI の楽曲の中で、最もYouTube再生回数が回っているのは『怪物』の約2.9億回(2021年1月6日リリース, 2023年8月10日時点)ですが、『アイドル』はMV公開から僅か4か月弱にも関わらず、既に約2.7億回(同日時点)の再生数を突破しています。
再生回数が非常に早いスピード感を持って伸びていることが分かる通り、『怪物』を抜かし、YOASOBI の代表曲になるまで秒読みという段階になっています。
YOASOBI / アイドル YouTube動画:
楽曲『アイドル』のすごさ
©︎ YOASOBI
従来の型にはまらない突飛でアイデア溢れる展開
『アイドル』を聴いた時、多くのリスナーがその展開の多さに驚いたことでしょう。
豪奢なオーケストレーションが始まったと思ったら、YOASOBI の持ち味でもあるボカロ的なコード進行や、中田ヤスタカのような展開に。その後はアイドルの曲らしくPPPH(オタクが曲のリズムに合わせて「オイ!オイ!」と掛け声をあげるパート)を挟み、ようやく1サビへと突入します。
昔からのJ-POPにありがちな Aメロ → Bメロ → サビ のようなテンプレを根底から覆すような展開になっており、楽曲のクオリティとしてもリスナーの虚をつくような良い驚きを味わうことができる工夫が凝らされています。
Gacha Popの集大成
「Gacha Pop」という言葉をご存じでしょうか?
Gacha PopとはSpotifyが立ち上げたプレイリストのことで、特徴的な現行J-POPをまとめたものです。Gacha Popに取り上げられる楽曲は、特にサブスク等で人気だったものやTikTokでヒットしたもの、それらと同じような楽曲的特徴を持っているものなどです。
『アイドル』は、そのような日本の音楽文化として成長してきた、Gacha Popに代表されるような楽曲の良さを、最も多くの人に聴いてもらえるようにした集大成ともいえる楽曲です。
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『アイドル』の特殊性とは
Spotify再生数はそこまで伸びていない
サブスクのデイリーチャートで1位を取り続けている『アイドル』ですが、YouTubeなどの勢いと比べるとSpotifyの再生回数は見劣りしてしまいます。
通常、Spotifyの再生回数は、Youtubeのそれより多いケースが一般的です。例えば、Vaundyの『怪獣の花唄』は、YouTube再生回数は約6,900万回(2023年8月10日時点)ですが、Spotify再生回数は1億2,000万回を超えています。
このように、『アイドル』の場合、ストリーミング再生の回り方が特殊と言えるかもしれません。
なぜそのような現象が起こるのか
『アイドル』のSpotify再生回数は、YouTubeと比較すると回っていませんが、代わりにTikTokが凄まじい勢いで再生されていることが分かります。
TikTokのランキングは移り変わりが非常に激しいですが、解禁から4か月弱経った時点でも、同曲は人気ランキング2位にポジションしています。様々なSNSやサービスが発達し、TikTokやYouTubeを多く使用して音楽を聴く層と、Spotifyなど音楽サブスクリプションサービスを利用して音楽を聴く層には違いが生まれていると言えるでしょう。
『アイドル』は、前者の層に多く聴かれているため、Spotifyの再生回数がそこまで伸びず、YouTubeやTikTokで非常に多くの視聴者に再生されているということになります。
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バズり方の多様化
「バズる」と一括りに言っても、バズり方の多様化が進んでいるため思わぬところで火がついていることもあります。
「え?そんなに人気なの?」と知らない間に、超人気曲が生まれていく時代に上手く対応していくことが必要かもしれません。
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