撮影:佐野和樹

CUBΣLIC、映画『Eyes Wide Shut』をオマージュした黒服限定ワンマン公演をSpotify O-WESTで開催

EVENING編集部( Evening Music Records )

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CUBΣLICが、通算3度目の単独公演「CUBΣLIC 3rd ONEMAN LIVE『Eyes Wide Shut』」を、12月23日(木)にSpotify O-WESTで開催した。この日は、「黒服限定GIG」。当日の模様を、ここにお伝えしたい。



 開演前のフロアに流れていたのが、映画『Eyes Wide Shut』の音楽。会場の扉を開けたとたん、視界へ飛び込んだのが霧の立ち込めた舞台…。そこは、権力を持つエリート階級の人々による秘密に開催している厳粛なパーティーが、今、まさに繰り広げられようとしていた。そこには、多くの黒い服を身にまとった人たちがいる。暗鬱な色を放つ光を浴び、躍りだす4人。宴は、こんな歌から始まった…。 

 

 ダークでヘヴィ/ディスコでエレクトロなダンスミュージックが流れ出す。CUBΣLICは幻想/躍動した二つの表情が交錯する「KING&QUEEN」に乗せ、妖しい声をはべらせ 「ほら、騒いで!!」と、宴に参加した人たちを煽りだした。4人のきわどい誘いに刺激を受け、フロア中から熱い手拍子が沸き起こる。がなる、兎月ねむり。その声に触発され、感情を昂らせる人たちも多く見受けられた。

 

  でも、これはまだ序章の景色。CUBΣLICは、轟音インダストリアル/ラウドシンフォニアなダンスミュージック「EXMACHINA」を突きつけ、フロア中の人たちの理性を一気に壊しだした。赤黒い刺激的な光に包まれた4人は、理性のストッパーを外し、沸き立つ熱を武器に、攻めたパフォーマンスを見せる。間奏でがなり続けた、兎月ねむりのラップが刺激的だ。ラウド/ダーク/スリリングな音へ熱情というエナジーを注ぎ込み、4人は気持ちを、心を燃やしてゆく。 

 

  黒い衝動が、闇の濃度を増す。CUBΣLICは破壊力満載のインダストリアル/ラウドな音で感情をバーストさせる、エモくアッパーな「FLYWITHME」を突きつけ、黒い熱狂の渦へ観客たちを巻き込んでいった。どす黒い熱に包まれる会場。4人は、この空間を支配する黒い魔性の妖精となり、闇の宴の中へと引き込み、観客たちを踊り騒がせる。

 

 

華やかな楽曲に合わせダンスを披露

 

 

黒川音と猫宮ねこが、兎月ねむりと月嶋なるが手を繋ぎ、「UNISON CUBΣ」に乗せ、軽やかに躍りだした。それまでの黒い熱情した空気へスタイリッシュな音の風を注ぎ込み、4人は一体化したダンスパフォーマンスと愛らしい歌声を響かせていた。多面性を持つCUBΣLICらしく、曲の色を塗りかえながら、その空間の色も、香りも、空気も、異なる景色に染め上げてゆく。

 

「晴レトキドキ」を歌い踊るCUBΣLICは、闇が支配していた世界から黒を取り除き、一気に光射す青空の景色をこの空間へ連れてきた。軽快に弾む晴れたポップダンスチューンに乗せ、4人は笑みを浮かべ歌い躍っていた。4人の心が晴れ渡るのに合わせ、この会場にも晴れた世界が広がる。自分たちの心の色のスイッチを切り替えながら、この世界をCUBΣLICはカラフルに彩りだす。

 

さぁ、駆け上がるダンスビートの上にボードを乗せ、滑るようにライドしようか。CUBΣLICは「GET ON THE BOARD」を通し、フロア中の人たちをCUBΣLICの大冒険へと連れだした。フロア中から響く熱い手拍子も力に変え、4人は絶妙なバランスを取りながら、音の波の上を躍るように歌い滑っていた。

 

キラキラした眩しい輝きをフロア中へ降り注ぎながら、CUBΣLICは「微レ存ガール」を届けてくれた。彼女たちは、背伸びしたkawaiiギャルになり、見ている人たちへ甘い視線を向けながら、一緒に飛び跳ね、はしゃごうよと誘いをかけてきた。舞台の上へサークルを描くように歌い跳ね回る姿がチャーミングだ。

 

この空間を、FEVERしたFUNKYなディスコ空間へ塗り上げようと、4人は軽快にステップを決め「DISCOHOLIC」を歌っていた。彼女たちは、終わりを知らないパーティーへ黒服の観客たちを誘い込む。軽やかにバンプのステップも決めながら歌い躍る4人。その姿に煽られ、フロア中の人たちも身体を横に揺らし、4人が招いた熱狂のディスコパーティーの中、華やかな楽曲に合わせダンスフィーバーしていった。

 

 

4人が無邪気に踊り騒ぐ姿も...

 

 

舞台の上には、いつもの白い衣装に着替えた4人の姿があった。彼女たちは、アイドルの世界で戦い抜く意志を詰め込んだ、発売したばかりのシングル曲「バトルロワイヤル宣言!」を歌い、この空間にキラキラした眩しい光を降り注ぐ。CUBΣLICの本質となるKawaii Future Bassスタイルを、この曲は示している。4人も華やかな音符が弾む楽曲に乗せ、アイドルらしさを存分に振りまき歌い躍っていた。闇を支配する強気なCUBΣLICも魅力的だが、キラキラした輝きを放つくチャーミングさもCUBΣLICには欠かせない。

 

司会に谷さんを迎え、次に行なったのが、CUBΣLICの企画ワンマンでよく行なっている「ビッグジェンガ対決」。いつもはチーム戦での対決だが、この日は「バトルロワイヤル宣言!」のリリースも絡め、個人バトルの形を取っていた。黒川音・兎月ねむり・猫宮ねこ・月嶋なるの順番でジェンガは進んでゆく。スリリングな駆け引きが続く中、巨大なジェンガタワーを崩したのが、いつも破壊神として名を知らしめている猫宮ねこ。毎回負けているように、そこは安定の結果だ。

 

2回目の挑戦でジェンガタワーを崩したのが、月嶋なる。2人は罰ゲームとして苦いドリンクを飲んでいた。罰ゲームの2人は、いつもチーム戦で組んでいる仲間。罰ゲームで飲むせんぶり茶も、今や2人にとってはお馴染みの味だ。

 

ライブも終盤戦へ。飛びだしたのが、CUBΣLICの1stシングル曲「KISS KISS CUBΣLIC」。4人が愛らしい仕種で「KISS KISS CUBΣLIC」と誘いかける。その姿へ触れた瞬間に、可愛く甘い誘いへみんなが落ちてゆく。眩いチャーミングなポップワールドは、まるでファンタジックな夢にあふれた遊園地のよう。フロア中の人たちも、愛らしい人形になって歌い躍る4人に誘われるまま、一緒にときめきの世界ではしゃいでいた。

 

続くCUTEでHIPなダンスチューン「シーサイドタイムマシン」でも、4人はKawaii Future Bassな楽曲に乗せ、甘えた仕種ではしゃいでいた。セリフを掛け合うようなラップも印象的だ、一人一人がカラフルな音の結晶となり、シュワシュワッとしたサイダーのようにきらめきながら弾け飛んでゆく。

 

最後にCUBΣLICが届けたのが、スタイリッシュでチャーミングな「TOKYO PLANET ΣARTH」。カラフルで華やかな音に乗せ、4人は都会の街中をナイトライダーになってランデブー。見ている人たちを夢見るワンダーランドへ連れだしてくれた。4人が無邪気に踊り騒ぐ姿に刺激を受け、フロア中の人たちも飛び跳ねながら、彼女たちと一緒に時空を超え、現実世界を遠くへ見下ろすような気持ちでデートを楽しんでいた。

 

 

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「KawaiiフューチャーSHOP」を歌い奏でる

 

 

アンコールは、黒サンタ衣装でメンバーらが登場。ひと足早いクリスマスプレゼントを届けようと、4人は愛らしい姫ポーズも決めながら、「Moon Light Girl」に飛び乗ってはしゃぎだす。彼女らは甘えた仕種もたっぷりに、観客たちを甘い甘い夜の世界へ誘い出す。その愛らしい誘いに心もメロメロだ。

 

最後にCUBΣLICは「KawaiiフューチャーSHOP」を歌い奏で、明るく軽やかに弾む楽曲の上で、思いきりいろんなKawaiiの仕種と歌声を振りまいていった。4人とも、ギュッと巻いたときめきの螺子が勢い良く廻るままに歌い躍っていた。4人とも満面の笑顔だ。この空間へ可愛いの刺激をたくさん振りまくように、おとぎの国からマジカルな可愛い魔法をかけながら、見ている人たちをメロメロにしていった。キラキラ弾け飛ぶ楽曲に乗せ、いつの間にかこの場を、眩しい光降り注ぐ宴に変えていた。

 

最後に、メンバーの言葉をお伝えしよう。

 

「今もまだ夢の中ですけど。これからもCUBΣLICを知ってもらいたいので広報活動をがんばります」(黒川音)

 

「O-WESTに立てる人生であって良かったと思いました」(兎月ねむり)

 

「こんなに来てくれたんだというのが本当に嬉しくて。今年はいろいろあって、それを乗り越えてみんなで一緒にライブができて嬉しかったです」(月嶋なる)

 

「わたし、スタンリー・キューブリックの映画の中で『Eyes Wide Shut』が一番好きだから、今日は、みんなと一緒に世界観を共有できて楽しかったです。これからも変わり続けながら、変わらないものを持って4人で進み続けます」(猫宮ねこ)



撮影:佐野和樹

文:長澤智典

 

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