Quote source:Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan, CC BY 2.0
メンタリストDaiGoの生活保護者の命軽視発言の是非とは...
EVENING編集部( Evening Music Records )
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現在、主にYouTubeやニコニコ動画で活躍しているメンタリストDaigoが、8月7日にYouTube動画で「ホームレスの命はどうでもいい」「ホームレスが道端でのびてると、なんでコイツが我が物顔で寝てんだろうなと思う」などと発言し、批判が集まっている。
問題となった動画についての言及が増える中、現状を整理したい。
ー なぜ今回の様な発言が出たのか?
今回の動画内での発言は「【超激辛】科学的にバッサリ斬られたい人のための質疑応答」というタイトルの動画内で、視聴者からの質問に「超激辛」で答えたライブ配信中で出た発言であった。
視聴者の中からの質問として、幼少期に親から『全て間違ってる』と言われたことがトラウマになっているという相談が寄せられ、その質問にDaigoが回答した。「親に言われたこと、いじめられたから成功できなくてというのは理由にならんと思う。自分が与えられたハンデ、制約の中で工夫する人と、ハンデを言い訳のタネにして行動しない人生にする人に分かれる。言い訳にまみれて何も行動しない人生もあってもいいと思う。日本だったら生活保護もらえば生きていけるんで」と言及し、そこから生活保護やホームレスの話題に発展した。
メンタリストDaigoのコメントとは
この動画内では「超激辛」で視聴者からの質問に回答するという前提付きではあったが、Daigoの発言コメントは以下の通りだ。
「僕は生活保護の人たちにお金払うために税金納めてるわけじゃないからね。生活保護の人達を食わせる金あるんだったら、ネコを救ってほしいと思うんで。生活保護の人、生きてても僕、得しないけどさ、ネコはさ、生きてれば得なんだよね。ネコが道端でのびてたら、かわいいんだけど、ホームレスのおっさんがのびてると、なんでコイツが我が物顔で段ボール着て寝てんだろうな、と思うもんね。今日は僕、辛口、ダークなんで。人間の命とネコの命、人間の命の方が重いとは全く思わない。自分にとって必要じゃない命は軽いんで。ホームレスの命はどうでもいい。どちらかっていうとホームレスはいない方が良くない?言っちゃ悪いけど。ジャマだし、プラスになんないし、くさいし、治安悪くなるしさ。もともと人間は群れにそぐわない、社会にそぐわない人間を処刑して生きていけるんですよ。同じですよ。」
人の命を軽視する様なコメント内容であった為、この動画に対しては多方面から批判の声が上がり、優生思想*そのものの考え方であるなどの指摘が集中した。加えて、生活困窮者の支援を行う4団体がこの発言に対する抗議声明を発表するなど、その影響は広がりを見せており、これに対して、DaigoのYouTubeチャンネルでは以下の謝罪動画が8月14日に公開された。
↓ 関連動画を掲載
インフルエンサーとしての役割とは
今回問題となった発言は、弱者批判にも繋がる内容である為、現代社会では受け入れられ難い内容である事は事実だろう。
メンタリストDaigoの人気の原動力は、理論的な考えを持って率直な意見をストレートに述べるところに、世の中に発言したくても出来ない視聴者の共感する想いから形成されているものだと思う。また、これだけの共感を引き出せるインフルエンサーは、国内でも数える程しかいない事も事実であり、世の中を動かす事ができる影響力を持っているとも言える。今回の発言にも、彼なりの考えや想いがあったかも知れないが、世の中にネガティブな影響力を与えてしまう可能性がある様な言動や表現は望ましくないと言えるだろう。
YouTube登録者数 245万人(2021年8月時点)のインフルエンサーとしてのポジティブな影響力を、今後は期待したい。
* 身体的、精神的に秀でた能力を有する者の遺伝子を保護し、逆にこれらの能力に劣っている者の遺伝子を排除して、優秀な人類を後世に遺そうという思想。優生学の成果に立脚する。人種差別や障害者差別を理論的に正当化することになったといわれる。遺伝子のみならずナチスによって命の選別にも使われた。
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この人の発言も去ることながら、この記事を読むまで果たしてどんな発言を氏がしていたのかも詳しく知らなかった。発言自体に問題があることもそうだが、ニュース記事ひとつの見出しを見ただけで鬼の首を取ったかのようにアレコレ見解を並べる人間にも疑問を抱くものだと感じた。
命は平等に与えられた不平等な価値のものだが、その命の価値という自然に生まれてしまった価値観は、自らと関わってきた人間が真に評価すべきものなのではないかと自分は考える。
2021年8月21日 3:40 PM