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「もさを。」「ひらめ」に続け...! TikTok(ティックトック)を活用した上手い音楽マーケティングとは...
増田 彩乃( Evening Music Records )
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音楽が多くの人に届くためには、ファンの力だけでは足りないのが現実だ。効果的なマーケティングによってその音楽を広める必要がある。TikTokなどの音楽を伴うSNSの影響もあり、音楽は驚くべき速さで流行になり、廃れていく...。
どのようなマーケティングをすることが、その音楽のヒットに繋がるのか...。
「もさを。」「ひらめ」などのアーティストをご存知だろうか。
彼らの曲はTikTokで頻繁に使用されたところから若者の間で話題になり、テレビ出演までこぎつけている。TikTokで使用された曲が浸透するのはなぜか。そこには2つの理由がある。
「共感」と「動画の尺」
1つ目の理由は、「共感」である。
TikTokの音源は、音源が使用されている動画によって、曲に合わせた振り付けやイメージが形成される。そのイメージが共感につながりやすいのだ。つまり、街中でふと流行りの音源が流れてきたとき、打ち合わせなしで急に同じダンスを踊ることができる。「やっぱりこの曲を聴くと体が動いちゃうよね!」。こういった共感体験によって、その音源、その曲にポジティブな印象を持つことができる。よって、音源への好感度が上昇するのだ。
2つ目の理由は、「動画の尺」である。
TikTokの動画がYoutubeやテレビ番組に比べると非常に短いため、動画を見る頻度が高くなり、記憶に残りやすくなるからである。TikTokの長さ制限は3分であるが、流行りのダンス動画などは基本的に15秒から30秒という短さである。「映画を見たいけど、2時間あると思うと腰が重い」という経験はないだろうか。その点、TikTokは少しの隙間時間に再生することが可能だ。その敷居の低さから、ユーザーは何度もアプリを開き、動画を見ることになるため、誰でも流行を捉えやすい。そして流行りの音源は何度も繰り返し流れてくることが多いため、流し見をしているだけでその内容が記憶に残る。
これらの理由からTikTokで使用される曲は浸透しやすい。TikTokユーザーの間である曲が流行すると、ユーザーの中でその曲が自然に口ずさんでしまうレベルまで落とし込まれる。この浸透力によって、TikTokでの流行が全国区での流行になるのだ。
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超ときめき♡宣伝部(通称:とき宣)とは...
TikTokの特徴をマーケティングに生かし、成功した例は複数ある。
今回は、超ときめき♡宣伝部(通称:とき宣)を例に挙げる。
とき宣の「すきっ」という曲は2018年にリリースされた曲であるが、2021年上半期にTikTokでこの曲の中毒性やダンスの真似しやすさが人気を集め、バズった。この音源での投稿動画は32.2k、つまり3万本にも及ぶ。このブームを運営は見逃さなかった。同曲を再録した「すきっ!~超Ver~」を配信し、新しいMVをYoutubeに投稿した。反響は大きく、MVはとき宣としては異例の1週間で20万回再生越え、配信は各サブスクリプションでのとき宣人気曲ランキングで軒並み1位を獲得している。それだけではなく、TikTokでライブ映像を配信することで、「すきっ!」を知っているユーザーをライブ動画に誘導し、新規ファンの獲得にも力を注いでいる。
TikTokを利用したマーケティングは、TikTokの持つ浸透力を利用した曲を提供することと、その曲を知ったユーザーが反応するような新しい仕掛けをすぐに生み出すことが成功のカギだ。流行りはすぐに変わる。その曲が流行っている一瞬の間に、新しいコンテンツを提供し、「TikTokの音源」という認識から「好きな曲」という認識に変えること、これこそが成功のために必要なマーケティングの在り方であろう。
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TicTokの短尺動画が流行るのは僕もわかる。見やすくて飽きないから。
それがどうやって音楽に結びつくのか?音楽の使用の理由がどうなっているのかが知りたい。
2021年9月9日 6:29 PM