アメリカのポップパンクバンド「Knuckle Puck(ナックル・パック)」が今注目を集めるワケとは…?
メジャーシーンとは一線を画しながらも、よりディープなゾーンで熱狂的な盛り上がりを見せるポップパンクシーン。
日本では比較的馴染みのない印象もある音楽ジャンルで、ポップパンクバンドも数自体がそう多い訳ではない。それだけに、日本ではまだ市場の拡大余地があるため、海外からポップパンクバンドが来日してきてライブを行う機会も多い。
ポップパンクという名の通り、パンクロックから派生してきた誕生の経緯を持つこの音楽ジャンルは、聴きにくいと感じる様なクセは無く、明快でノリやすい曲調が特徴であり、いわゆる縦ノリであるというのも特徴だ。
イメージとしては夏の空気がよく似合う音楽で、ポップパンクバンドのビジュアルも、短パンにTシャツとキャップ等という様に、ライトなファッションをしているアーティストが多い。比較的新しく生まれた音楽ジャンルだが、確固としたアイデンティティを全体として持っている様に感じられる。
本稿で取り上げるポップパンクバンドは、「Nuckle Puck(ナックル・パック)」というアメリカ・シカゴ発のバンドである。ザ・ポップパンクバンドとも言える正統派のサウンドの中に、エモやハードコアの要素を巧みに、そして、隠し味的に取り込むというこだわりが垣間見えるバンドだ。
彼らは、2020年、最新アルバムの『20/20』をリリースしている。ポップパンクバンドらしい男臭さというか、青臭さを感じさせる精度の高い1枚となっている中で、やはりメンバーそれぞれがクリエイターとして作り上げる音楽であることを認識させてくれる、趣向の凝らし具合も窺える。
今のポップパンクを知るには「Nuckle Puck」が欠かせないとでも言えるだろうか。彼らを知らなければ、ポップパンクを知らないとも言える程、彼らのシーンにおける立ち位置は重要なものがある。
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