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ベールに包まれた存在「Aimer」~なぜこんなにも若者の支持を集めるのか~

寄稿: タッタカ

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2011年9月にメジャーデビューし、その後発売するシングルでもアニメの主題歌を担当するなど、精力的な活動を行ってきた。

 

 

そして、特にAimerの名を世に知らしめたのは2016年に発売された『daydream』というアルバムだろう。RADWIMPSの野田洋次郎をはじめ、ONE OK ROCKのTaka、凛として時雨のTK、andropの内澤崇仁、スキマスイッチ、阿部真央など楽曲プロデュースや、コラボなど、「Aimerの概念を壊すという意図」で集められた豪華アーティストたちがこのアルバムに参加した。かねてより、楽曲提供やライブのサポートなどのつながりで親交はあり、2016年8月19日放送の『ミュージックステーション』に『蝶々結び』でテレビ初出演を果たしたのも記憶に新しい。

 

 

以降も、2017年にベストアルバム発売、日本武道館でのライブ、テレビアニメの主題歌や映画の主題歌に起用され、現在も精力的に活動している女性シンガーである。

 

 

ここからはAimerの人気の秘密を探っていきたいと思う。

 

 

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一つ目、「歌声」

 

 

これは先述したアーティストたちが絶賛する部分でもあるが、柔らかくも芯があり、甘いハスキーボイスである。『ミュージックステーション』でも語られていたように、15歳の頃に一度声を壊してしまったこともあり、現在の歌声も「偶然の産物」であるとされている。

 

 

そのルーツは彼女の中学生時代にさかのぼる。アヴリル・ラヴィーンのギターや容姿に傾倒し、影響を受けていることから高音の出し方は少し似て非なる部分もある。洋楽でいえばノラジョーンズの低音の声が似ている印象もある。

 

 

邦楽では2000年代前後、彼女も影響を受けたとされる宇多田ヒカルや椎名林檎といった女性アーティストたちの歌い方も取り入れているだろう。また、1990年代のUAやCocco、JUDY AND MARYのYUKI、2000年代では鬼束ちひろのような個性派女性アーティストの系譜も感じられ、また低音のハスキーな声は中島美嘉や手島葵の要素も感じられる。

 

 

表現力ある歌唱で優しく語りかけるようなバラードから、感情や体を揺さぶるアップテンポな曲まで、どこか鼻にかかるようなクセのある歌い方や節回し、しかし、耳にしっかりと残る甘い歌声はAimerの魅力である。

 

 

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二つ目、「ベールに包まれた存在」

 

 

2011年のデビュー以降その素顔はベールに包まれていたものだったが突如として2016年の『ミュージックステーション』に出演した。しかし、それを機に積極的なプロモーション活動をすることなく、現在も数々のタイアップがあるが、表舞台に出ることを抑えている。

 

 

テレビ出演がメディアではないにしろ、過去にもデビュー時から人気のあった倉木麻衣やBUMP OF CHICKEN、RADWIMPSなど、現在よりもテレビが隆盛だった時代に存在そのものが疑われるほどの、ある種神格化された存在になってから続々とメディア出演を果たし、その人気を不動のものにした。

 

 

ただ、Aimerの場合はテレビに出ずとも現在も人気は衰えず、再びライブシーンで活躍することで、「楽曲の向こうにいる歌姫」「ミステリアスな存在」であることをファンやリスナーに再認識させたのではないだろうか。

 

 

まとめ

 

 

2020年3/30現在、YoutubeのAimerの公式チャンネルの登録者は100万人を超えた。Yotubeという一番に触れる映像メディアでこれだけのファンを集め、配信やサブスクでは常に上位にいることから、若者から熱烈な支持を集めていることは間違いない。

 

 

RADWIMPSの野田洋次郎やONE OK ROCKのTakaといった実力者たちが認め、このネット社会の中で声や独特の世界観のみで戦い続ける稀有な存在であることも、若者たちの支持を集めるゆえんではないだろうか。

 

 

「名前は見たことはあるけど存在は知らない」

 

 

ベールに包まれた彼女がどのように飛躍を遂げるのか今後も目が離せない。

 

 

 

 

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